Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

★★★★★

図書館危機 図書館戦争シリーズ3 (角川文庫) [感想]

昇任試験から始まる第三弾。 図書隊に入隊して一年十ヶ月が経過すると昇任試験を受ける資格が与えられる。同期である郁、手塚、柴崎の三人も資格を得られたのだけれど、どうにも雲行きが怪しい。試験の一ヶ月前に手塚に呼び出された柴崎は実技テストのコツを…

火の国、風の国物語12 傑士相求 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

ついにアレスとジェレイド手を組んだ。 武力のアレスと、知略のジェレイドが結びついたら他に勝てるものはいない。これまでの出来事で成長をうかがわせるアレスは、悩んだ末に大きな選択をするわけだけれど、そこにジェレイドを巻き込むのだから面白い。 考…

羽月莉音の帝国 9 (ガガガ文庫) [感想]

革命編。 世界の頂点に君臨する面々から、直々にメンバーに誘われた莉音に巳継たち革命部だったが、当然のように誘いを断るのは凄い。ここでメンバーに加われば、巨万の富を未来永劫手に出来るも同義だし、世界をコントロールする側に回れる。 けれど、革命…

マージナルワールド2 (講談社BOX) [感想]

自分の携帯電話で、その携帯の番号に電話をかけると行ける異世界――圏内を舞台に、アガシオンと呼ばれる巨大ロボットとBAGsとの戦いを描くのが本作。世界観の設定が抜群に上手い。世界を想像して楽しくなってしまう。 一巻で主人公の光宮は嘯樹の敵討ちのため…

火の国、風の国物語11 王都動乱 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

ベールセール王国の王になるべく恐怖と力で支配しようとするフィリップと、王国の変化を敏感に感じ取ったジェレイドが策をぶつけ合う。先を読むジェレイドの策や、軍隊の運用方法は凄いのだけれど、それ以上にフィリップの知恵とパンドラの予言が脅威。 フィ…

ソードアート・オンライン〈4〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) [感想]

今までの物語が怒涛の勢いで繋がっていく流れに、読み終わったときに充足感に包まれました。仮想世界を動き回るキリトたちと共に、読み手も作品の世界に思考だけでもダイブしていたので、そこから戻ってきたときの高揚感は気持ちが良い。純粋に作品を楽しん…

とある飛空士への夜想曲 下 (ガガガ文庫) [感想]

何度鳥肌が立ったかわからない。 レヴァームと天ツ上の戦争が描かれていくのだけれども、開戦したときは優勢だった天ツ上が、戦いが長引くごとに劣勢になっていく。それでもパイロットとして戦闘機に乗り続ける千々石の姿に心打たれた。 国の豊かさから、生…

火の国、風の国物語 13 英傑雄途 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

「火の国、風の国物語」完結。 ついにアレスとフィリップの戦いに決着がつくことになる。悪くいえば予定調和なのかもしれない。けれど、そこに至るまでに二人が積み上げてきた物語が崩れるわけではなくて。積み上げがあるからこそ感じることがある。 最終決…

ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) [感想]

アルヴヘイム・オンライン。 「ソードアート・オンライン」から現実世界へと帰ってきたキリトだったが、ゲームをクリアしたにも関わらず、アスナが目覚めることは無かった。「アルヴヘイム・オンライン」に僅かな手がかりを見出したキリトは、眠ったままのア…

はるかかなたの年代記 3 夜魔が踊る (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

――これは面白かった。 面白いのもそうなのだが、引きが絶妙なので続きが気になって仕方がない。例によってあらすじを読まないで読み始めたのだが、バカンスで海水浴に来ていることからハーレムラブコメ展開メインかと思いきや、全然そんなことはなかった。 …

ソードアート・オンライン〈2〉アインクラッド (電撃文庫) [感想]

どうやって話を続けるのかと思ってたら、ゲームが攻略される前の物語が描かれる短編集となっている。短編集というと、どれか一つ自分の好きな話が見つかって満足した、ということが多いのだけれど、この作品の凄いところは全ての話が面白いということ。 飽き…

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫) [感想]

仮想世界に意識をダイブさせ、リアルな感覚を味わうことが出来るMMORPG「ソードアート・オンライン」。次世代のゲームとして注目されたのだが、ゲームは一度ログインするとログアウト出来ず、仮想での死は現実での死を意味するデスゲームだった。 現実に戻る…

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫) [感想]

海野藻屑のバラバラ遺体が発見された。 衝撃の書き出しから始まる物語は、けれども澄み切っていて明るかった。最終的に海野藻屑が死んでしまうことが分かっているにもかかわらず、暗くなりすぎない。登場人物たちの感情が伝わってくる文章は、読み手を強烈に…

とある飛空士への夜想曲 上 (ガガガ文庫) [感想]

とある飛空士への追憶の後日譚。 レヴァーム皇国軍の飛空士である海猫のライバル、ビーグル。天ツ上海軍の撃墜王である千々石武夫を主人公に、中央海戦争の顛末が描かれる。一度は海猫に敗れたビーグルだけれど、もう一度戦うために戦場を翔ける。 物語りは…

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2 (ガガガ文庫) [感想]

戸塚は天使で可愛いみたい。 八幡のぶれない個性に感心してしまいます。捻くれ者で引き篭もり体質でぼっちという、心底残念な彼なのだけれど、他の登場人物とのテンポの良い掛け合いが楽しすぎる。自ら率先してぼっちということをネタにしていく八幡はいっそ…

氷結鏡界のエデン7 空白洗礼 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

第一楽章、完結。 潜入部隊に志願したシェルティスだったけれど、選ばれるのは小数のみ。その他は待機組として塔に残らなければならないので、名前を呼ばれるかどうか始まりからして好奇心を止められなかったわけだけれど、いざ異篇卿の拠点へ潜入するとそれ…

雨の日のアイリス (電撃文庫) [感想]

涙が止まらなかった。 終盤はずっと泣きながら読んでいて、ここまで本気泣きするものなのかというくらいに泣きながら読んだ。そもそも、この感想を書いている今だって泣いている。いつになったら涙が止まるのか。 物語は何か新しいことをやっているわけでは…

ゴールデンスランバー (新潮文庫) [感想]

仙台で行なわれた首相のパレード。その最中にラジコンヘリの爆弾で首相が殺されてしまう。仙台では犯罪抑止として、独自にセキュリティポッドというロボットが絶えず町を監視しているのだが、その映像から容疑者として浮かび上がったのは、数年前に暴漢から…

サクラダリセット5 ONE HAND EDEN (角川スニーカー文庫) [感想]

ようこそ、夢の世界に。 すっぱいブドウとスイートレモン、現実と空想、相麻菫と春埼美空。物事は、視点を変えることで肯定的にも否定的にも捉えることが出来る。どちらが優れているだとかは関係がなくて、全てが表裏一体。 全てが大好きだけれど、大嫌い。…

世界平和は一家団欒のあとに〈10〉リトルワールド (電撃文庫) [感想]

ずっと一緒にいてくれる? 柚島さんがいなくなった。一通のメールを残して何日も戻らない。軋人は心配していない風を装うけれど、やはり考えることは柚島さんのことばかり。 ゲームセンターで梢にからかわれたりする軋人だけれど、この行動は柚島に怒られる…

世界平和は一家団欒のあとに〈9〉宇宙蛍 (電撃文庫) [感想]

ある日、七美から一人の少女を預かるよう頼まれた軋人たちは、ナナというその少女を、柚島の家で世話をすることにした。柚島はナナにデレデレで、軋人にしてもナナに気に入られようと必死になる。しかし、徐々にナナの周りには不穏な影が見え始め――。 何もか…

羽月莉音の帝国 7 (ガガガ文庫) [感想]

ロシア編。 ロシアでロシアロケット社を設立してミサイル開発を推し進めていた革命部だが、上手く進めすぎた為に会社を奪われそうになる。革命部はそれに反発し、大国と金融戦争をすることに。国家という大きな枠組みが見えてきたのが良かった。 革命部とし…

烙印の紋章〈8〉竜は獅子を喰らいて転生す (電撃文庫) [感想]

オルバが格好良すぎる。 物語を丁寧に描いてきただけに、終盤の盛り上がりが凄い。ギル・メフィウスが死んで、オルバが影武者として生きてきたわけだけれど、そんなオルバが演じたギルも死んだ。 改めて選択が迫られる。 ギルという仮面を捨てたはずのオルバ…

ウィザーズ・ブレイン〈7〉天の回廊〈下〉 (電撃文庫) [感想]

北極での終着点とは。 あとがきでもあるように、誰かが戦うわけではないし派手な場面があるわけではない。ウィッテンとアリス、過去の話が下巻を贅沢に使って描かれる。それが良い。 一見して退屈するのではないかという印象を持つかもしれないが、全くそん…

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫) [感想]

友達がいない残念なひねくれ高校生、八幡。ある日、生活指導の先生に連れられてやってきたのは、学校一の美少女である雪乃が所属する「奉仕部」だった。この「奉仕部」を舞台に、八幡と雪乃の恋愛模様が、あれ? 描かれない。 コミュニケーション能力が残念…

ウィザーズ・ブレイン〈7〉天の回廊〈中〉 (電撃文庫) [感想]

大気制御衛星とは何なのか。 サクラ、錬たちが衛星内に飛ばされたことで、その謎が紐解かれていくと同時に、情報制御理論やI-ブレインとは何だったのか、その誕生が描かれていく。 個人的に驚きだったのは、アルフレッド・ウィッテンが若かったということ。…

はるかかなたの年代記 2 荒ましき驃騎兵 (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

「喚象」と呼ばれる異能力を勉強するフラムスティード学院。学院の生徒であるユウは、同じく生徒であるカティアを守ることを約束した。そんな中で、精鋭とされる驃騎兵にカティアの捕縛命令が下される。 キャラクターが魅力的。 世界観と設定が気に入ってし…

世界平和は一家団欒のあとに〈8〉恋する休日 (電撃文庫) [感想]

面白かった。まさに恋する休日、読み終わったときに満足できる。 柚島さんの誕生日が近いということで、美智乃はこれを機会に軋人と柚島さんの仲が進むように画策する。軋人に誕生日プレゼントを買わせたり、柚島さんを買い物に誘って軋人とデートさせようと…

ウィザーズ・ブレイン 〈6〉 再会の天地〈下〉 (電撃文庫) [感想]

ここにきてシティの秘密が公開される。 今まではマザーシステムの善悪で考えてきたところがあったけれど、よく考えてみればその通りで。このシリーズを読み始めたときからそれは考えていたけれど、やはり問題があった。 ニューデリーの議会での政治的な駆け…

ココロコネクト ミチランダム (ファミ通文庫) [感想]

――こんなの伊織じゃない。 太一が伊織に告白するところから物語は始まる。これまでで二人が両想いであることは分かっているので、素直に付き合い始めるのかと思いきや、何故だか太一はフラれる。そこからというもの、伊織の態度は変わり始める。 感情伝導と…