Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

オカルト

絶望系 (新潮文庫nex) [感想]

天使と悪魔と死神と幽霊が登場しての連続殺人事件。要素を詰めるだけ詰めてのド下ネタ全開の会話劇に絶句しました。中でも強烈だったのは全裸ロリ死神でしょうか。死神の印象を根底から壊していくのに加えて、容姿的なことも含めて全てズレている。他の登場…

終物語 (上) (講談社BOX) [感想]

シリーズ長いですね……。 戯言もいい加減に長いとは思ったものだけれど、こちらがここまで続く作品だとは思っていなかったというか。あとがきを読んで改めて感じさせられてしまっただけかもしれませんが。 さて、物語は終わりを銘打っているものの、暦の始ま…

斉藤アリスは有害です。 (2) ~あなたが未来の魔王です~ (電撃文庫) [感想]

誰しもが思ったであろうまさかの続刊。 綺麗に一巻で完結していた物語だっただけに、驚きもあり嬉しくもあり心配もしつつという、何とも複雑な心境で読んだのだけれど、著者の文章はやはり心地良い。とても読みやすい。 丘ペンギンことアリスと秀明のゆるい…

アリス・イン・ゴシックランドII 怪盗紳士と大聖堂の秘法 (角川スニーカー文庫) [感想]

やはり世界観が良い。十九世紀のロンドンということもあるけれど、そこで繰り広げられる冒険ミステリーに、誰もがどこかで聞き覚えのある小説や歴史上の有名人たちが入り乱れてのお話なのでワクワクさせてくれるのだ。 物語を引っ張っていく伏線と構成が美し…

斉藤アリスは有害です。 ~世界の行方を握る少女~ (電撃文庫) [感想]

この読み味は、久しぶりだ。これは面白い。 タイトルとあらすじから避けてしまった人も多いのではないだろうか。斉藤アリスを秘密を探るために近づく山野上秀明、秘密を知ってしまって――と言われるとよくあるラブコメかと思う。確かにラブコメではあるのだけ…

あなたの街の都市伝鬼! (電撃文庫) [感想]

第18回電撃小説大賞 金賞受賞作 多くの都市伝説を調べている八坂出雲が、今度調査するのは「ムラサキカガミ」と呼ばれる都市伝説。出雲が誕生日を迎えた日に鏡を見ると、その都市伝説と同じ現象が発生し、目の前に本物の「ムラサキカガミ」が現れて――出雲は…

アリス・イン・ゴシックランドIII 吸血機ドラキュラ (角川スニーカー文庫) [感想]

吸血鬼。 ロンドンで発生した吸血鬼事件。ジェレミーとイグレインは大吸血鬼ウラドを追っていくうちに、大英帝国の存亡に関わる大事件に巻き込まれていく。中盤までは感じさせないが、終盤のクライマックス感が半端ではない。 正直、物語は終わっていないの…

ソラの星 (メディアワークス文庫) [感想]

謎の少女を匿ったことから巻き起こる不思議な物語。 ソラは常識というものがない少女で、ワンルームだというのに主人公の隣で着替え始めたりする。その行動にどぎまぎしてしまうのは青春ですし、服装の選択がグッジョブ。まさか裸エプロンとは、恐れ入った。…

付喪堂骨董店〈2〉 “不思議”取り扱います (電撃文庫) [感想]

「アンティーク」と呼ばれる特殊な能力を持った品が巻き起こす不思議なお話。道具としては力があるだけで、それを使う人間によって善にもなり悪にもなる。ミステリアスな空気と、ホラーを感じることができる雰囲気がたまらない。 第二章 自分 誰もが一度は考…

恋物語 (講談社BOX) [感想]

セカンドシーズン最終巻。 うーん……、微妙でした。テーマは好きなのですが、どうにも蛇足を印象付けられる。最終巻でどうまとめてくるかを期待していたので、著者らしいといえば著者らしいけれど、如何せん肩透かしを食らった気分。 語り部が戦場ヶ原でも阿…

付喪堂骨董店 “不思議”取り扱います (電撃文庫) [感想]

不思議な力が宿った品物”アンティーク”にまつわる物語。 付喪堂骨董店~FAKE~には、世にも珍しい商品が並んでいるのだが、そのほとんどは何の力も持たない偽物。けれど、稀に本物が紛れ込んでくるからオーナーの目利きはいいのか悪いのか。 偶然を操作する…

煉獄姫〈4幕〉 (電撃文庫) [感想]

法王庁の特務組織である奇跡認定局が動きだすことになるが、彼らは瑩国を混乱させるために議員や貴族を無差別に暗殺していくことを企む。要人が次々と暗殺されていく中、アルトとフォグにまで暗殺の手が忍び寄る。 アルトの成長。 これまで、戦うこととは一…

丘ルトロジック3 女郎花萩のオラトリオ (角川スニーカー文庫) [感想]

あれ、蜂須さんカッコイイ。 変態しかいないのは相変わらずなわけだけれども、蜂須が格好良いのは意外でした。今までマゾという印象しかなかったので、そんな面もあるのかと。誰よりも人に嫌いになって欲しくて、誰よりも人に優しい。美少女ゲームを語る蜂須…

囮物語 (講談社BOX) [感想]

撫子さん男前。 衝撃の一言。可愛らしいという言葉が似合うであろう撫子というキャラクターを気持ちがいいくらいにぶっ壊していった。化物語でのイメージはイメージとして、破壊していく潔さは著者だなと。化物語が表なら、そこから続く物語は裏。 捉え方が…

カミオロシ 縁結びの儀 (電撃文庫) [感想]

御堂彰彦さんの新作。 学年トップの秀才である玖流緋澄と彼と双璧をなす才媛の識読美古都は、課外授業で神社を訪れる。その神社は最近学校で流行っている恋愛成就の”おまじない”と関連がある神社らしいのだが、おまじないに興味ない二人には関係のない話。け…

花物語 (講談社BOX) [感想]

神原駿河の青春。 期待を裏切るというか、物語の流れを容赦なくひっくり返すというか。何でもないように見せかけて、唐突に展開が動くのは著者らしさで、相変わらずだ。 そういう意味では、沼地の語りには驚いた。神原ではなく彼女が語るので、一体いつにな…

丘ルトロジック2 江西陀梔のアウラ (角川スニーカー文庫)

町でトイレを探し、やむなく女子トイレに入った咲丘。トイレの個室から出ると、目の前には長身のギター女が。変態として処理されそうになる咲丘だったが、目の前の女は幼馴染の香澄だった。 都市伝説、ドッペルゲンガーを主軸に語られる物語。 登場人物が個…

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫) [感想]

第1回GA文庫大賞 奨励賞受賞作 クトゥルー神話を可愛らしくラブコメディにした作品。邪神だけど美少女なニャラルトホテプことニャル子さんが、化け物に狙われている主人公を守るお話。 終始、漫才が展開されていく。 物語は主人公を守るということだけれど、…

傾物語 (講談社BOX) [感想]

かみまー。 八九寺がメインのお話、まよいキョンシー。けれども、八九寺はあまり登場しない。終始、暦と忍の語りで物語は進む。というか、二人しか登場しないといっても過言ではない。八九寺メインなのに登場少ないとはどういうことか。 あとがきでもあった…

丘ルトロジック 沈丁花桜のカンタータ (角川スニーカー文庫) [感想]

第15回スニーカー大賞 優秀賞 主人公の咲丘は、風景を愛している少年。そんな彼が入学早々に「丘研」の入部案内を見て、この部活は風景を愛している自分にピッタリだと、その字面から入部を決心する。けれど、丘研の正体とはオカルト研究会のことで――。 オカ…

アカイロ/ロマンス〈6〉舞いて散れ、宵の枯葉 (電撃文庫) [感想]

始まりと終わりが綺麗だった。 いつものように漫画パートで始まるわけなのだけれど、それが何とも切ない。これを読んでから本編にいくので、その対比とつながりに胸が熱くなる。 丁寧に進めてきたシリーズだけれど、今回もそれはしっかりしていて、予定調和…

アカイロ/ロマンス〈5〉枯れて舞え、小夜の椿 (電撃文庫) [感想]

全てがつながり、謎が明らかになる。 景介が鈴鹿の一族の争いに巻き込まれて始まった物語。今までに積み重なってきた伏線を回収しつつ、あれよあれよという間に怒涛の勢いで物語が展開された。 デートで良い雰囲気、明るい部分を読ませて、突き落とす。 枯葉…

猫物語 (白) (講談社BOX) [感想]

ロリかっけーはずの阿良々木暦が普通に格好いい。 これほどまでに”普通”という言葉を使いたくなったのも久しぶりだった。それはもちろん良い意味で、なのだけれど。変態に流れていたはずのアララギ先輩が何故だか格好良いという不思議がそこにあった。 今な…

猫物語 (黒) (講談社BOX) [感想]

知らぬまに、落ちているのが初恋だ。 傷物語を読んでいるうちからそうだったのだけれど、何故、阿良々木君は羽川さんと付き合っていないのか。阿良々木暦が羽川翼に恋をするのは酷く自然の流れで、むしろそうなっているべきだったのではないのか。 それが不…