Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

シリアス

烙印の紋章XII あかつきの空を竜は翔ける(下) (電撃文庫) [感想]

シリーズ完結編。 ここで終わるのかという終わり方。これから更に面白くなる展開にしか見えないので、是非とも続きが読みたいところなのだけれど、大人の事情で続けるのは難しいということなのか。 アリオンとの決戦と三国同盟がどうなったのかの顛末が描か…

ロゥド・オブ・デュラハン (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]

ダークファンタジー。 とにかく人が死んで、ひたすら暗くて重い物語。そんな中で、死を告げる精霊であるところデュラハンを上手いこと料理して「生と死」を描いている作品。 死人は生き返ったりしないのが世界の法則だけれど、それを捻じ曲げる死霊術。死者…

クロクロクロック1/6 (電撃文庫) [感想]

本物の拳銃を販売してしまったことから巻き起こる群像劇。 探偵は拳銃を回収しようと奔走し、引き篭もり少女は社会復帰を頑張り、殺し屋は目標の暗殺へ。陶芸家は個展への出品を急ぎ、小学生の少女はランキングをつけ、高校生は片思い中。様々な人の様々な思…

グロリアスハーツ2 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

完結。 あまり売れなかったのかしら、打ち切り感に包まれて残念ではありますが、上手くまとめていたと思います。終わり方は、駆け足に展開を何個も諸略しつつ飛ばしたのでしょうが、著者の考えていたことは出来ていた印象で、明るく終われたのは良かった。 …

マグダラで眠れ (電撃文庫) [感想]

支倉凍砂さんの最新作ということで購入。著者名でこれだけ安心して買えてしまう作品というのも、実は珍しい気がします。期待度は最初からかなり高かったわけだけれど――。 フェネシスの可愛らしさにやられた。 聖歌隊からの監視役として、クースラたちを見張…

烙印の紋章 11 あかつきの空を竜は翔ける (上) (電撃文庫) [感想]

戦があるわけじゃない。最後の決戦に向けての前準備であり、政治的な駆け引きはあれど序章であり派手さがあるわけではない。けれど、最終巻の上巻として素晴らしい出来だった。 何より感慨深いのは、ギルとグールが面と向って己が矜持を示し、思いの丈をぶつ…

9S(ナインエス)〈7〉 (電撃文庫) [感想]

ADEM編、下巻。 印象的だったのは、闘真と由宇の活躍が減ったのにもかかわらず、展開が熱くて、焦らされて常に高揚感に包まれているようで面白かった。大勢いる登場人物たちそれぞれに見せ場があったこともあり、飽きさせずに物語のテンポを失うことがなかっ…

魔法少女育成計画 (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]

とうとう来たかという感じでしょうか。魔法少女たちの生き残りをかけたデスゲーム。 数万人に一人の割合で本物の魔法少女を作り出すゲームで、幸運にも魔法少女になった女の子たち。最初は魔法少女の力を人助けに使っていたが、ゲームの運営側から魔法少女が…

僕たちはドクターじゃない (メディアワークス文庫) [感想]

独特な世界観で展開される医療モノ。 主人公のドクが所属する医療チームは、全員が未成年という医者の集団だ。特別医学生と銘打たれた彼らは、日本から医者の数が激減したことから、医者の数を増やすための措置として、子供のうちから英才教育を施された医者…

猫にはなれないご職業 (ガガガ文庫) [感想]

第 6 回小学館ライトノベル大賞 優秀賞受賞作 代々陰陽師として活躍した藤里家の猫又であるタマは、藤里家の末裔である桜子には自分が猫又ということを隠し、普通の猫として接する。加えて、桜子は自分が陰陽師の末裔であることさえ知らないのだが、それは祖…

こわれた人々 (ガガガ文庫) [感想]

第 6 回小学館ライトノベル大賞 優秀賞受賞作 主人公である向井は、人と関わりを持とうとしない高校生。学校では変人、奇人扱いされ、イジメられているわけではないが、クラスからは浮いている。深く関わらない方がいいというのが、クラスの中での共通見解。…

煉獄姫 五幕 (電撃文庫) [感想]

残酷で綺麗。 物語の構成が本当に美しい。シリーズを通しての伏線が自然と繋がっていく様は、読んでいて気持ちが良いし謎が解明されていくことに心地よい高揚感が得られる。丁寧に作りこんでいるのが伝わってくるので、流石だなと納得してしまう。 ローレン…

楽園島からの脱出 (電撃文庫) [感想]

土橋真二郎さんの新作。 無人島で開催される脱出ゲーム。高校生男女合わせて100名が参加するゲームをクリアするには、無人島から脱出すること。最低限のゲームルールしか説明されない中、脱出を目指してゲームの謎とルールを解明していく――。 高校生という枠…

メグとセロンVII 婚約者は突然に (電撃文庫) [感想]

最終巻。 セロンとメグの恋の行方がどうなるかと思えば、まさかまさか告白前に撃沈するセロンの姿がそこに。メグの自分でも分からない嫉妬心に新聞部が丸ごと巻き込まれていく。今回持ち込まれる事件と二人の恋愛模様がもどかしいの何の。 メグを主体に物語…

“朧月夜” ヒカルが地球にいたころ……(4) (ファミ通文庫) [感想]

ギクシャクの関係がさらにややこしく。 葵さんに彼氏のふりをして欲しいと頼まれ、その現場を帆夏に見られたことから関係がギクシャクしてしまった是光だったけれど、新たに登場したヒカルの愛人を名乗る少女、月夜子さんと出会うことで更にややこしいことに…

六花の勇者 2 (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

七人目の勇者は誰だ。 始まり方からして鮮烈。七人目の勇者の正体を暴いたと思ったら、更に七人目がやってきて振り出しに戻された前巻からどう展開していくのか興味がありました。それが冒頭からクライマックス。趣向を変えて、既に誰が七人目なのか分かって…

グロリアスハーツ (富士見ファンタジア文庫) [感想]

派手さのない変わりに、物語で魅せてくれるタイプのファンタジー。 バトルも確かにあるし、その戦闘描写は能力合わせて格好良いが、物語の核となってくるところは一人の少女にある。彼女、メリッサの存在を回想しながら大切に描いていくことで、ファンタジー…

6―ゼクス (電撃文庫) [感想]

不思議な雰囲気を持つ少女と出合ったときから、山本彦馬の周りで人間が発火するという事件が起きるようになり、彦馬は容疑者として警察から疑われてしまう。そんな彼を救ったのは、特例課所属の女刑事、北林花姫。彼女は過去に世間を騒がせたシックスデイ事…

GENEZ‐7 ジーンズ (富士見ファンタジア文庫) [感想]

物語もクライマックス。 バレンタインデーに浮かれる海神学園がまぶしいです。急接近した謙吾とユキナもそうだけれども、彩離までもが恋をしているというのだから周りの反応も面白い。そして林先輩と亜佑美部長は、今回のバレンタインの主役だ。 隠れて亜佑…

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫) [感想]

川村七竈は周囲が見惚れるほどの美しい少女。七竈の近くには男共が寄ってくるわけだけれども、そんな男を軽蔑し、相手にしない七竈。幼馴染の雪風だけを友達として、鉄道模型を眺める毎日。けれども、大人たちは七竈を放っておいてはくれない。 鬱々として、…

@HOME (2) 妹といちゃいちゃしたらダメですか? (電撃文庫) [感想]

ハートウォーミング・ホームドラマ。 血の繋がっていない倉須家の日常を描いていく物語。一巻は響の話だったが、今回は三女の芽々子を中心に物語が描かれていく。芽々子はスキンシップが大好きな女の子なので、響に対しても距離が近い。また、家族依存症気味…

烙印の紋章 10 竜の雌伏を風は嘆いて (電撃文庫) [感想]

いや、ややこしい。ややこしくなってきた。 メフィウスがオルバとグールの二陣営に分断された内乱の様相を呈しているわけだが、当然、これを隣国は静観しているつもりもない。エンデ、ガーベラ共に、この期に乗じてという思いが強いのか不穏な動きが目立ち始…

神童機操DT-O phase01 (講談社ラノベ文庫) [感想]

第1回講談社ラノベ文庫新人賞 優秀賞受賞作 汀宗高校に通う天童貞臣は、ある日、謎のテロ組織の襲撃からシェルターに非難したが、クラスメイトの愛沢恵后がシェルターにいないことを知り、彼女を助けるために単身シェルターを飛び出す。そんな彼の前に墜落し…

ブラック・ブレット〈2〉vs神算鬼謀の狙撃兵 (電撃文庫) [感想]

容赦ない。主人公は常に命を懸けて全力で戦いますし、少女たちは血まみれになりながら戦います。作品の持つ硬質な雰囲気を壊さないように、光と闇を丁寧に描いてくれているので好感が持てる。 四賢人。 ここまで、ガストレアと人類の生き残り戦争を蓮太郎を…

棺姫のチャイカIII (富士見ファンタジア文庫) [感想]

人を信じるということ。 信頼とはどういうものなのか。信頼しているからと言えば信頼関係が出来上がるのかといったらそうじゃない。一緒に過してきた時間なのかと言われても、それは情かもしれないし一概に信頼かと言われると首を捻りたくなる。 ガス皇帝の…

カナクのキセキ3 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

ダークエルフの聖神官ネウは、リーゼに唆されたカナクを追って旅に出る。黒夢の魔王となったカナクを討つと明言したオリヴィア女王に対して、カナクさんを元のカナクさんに戻すために頑張ると言い張るネウは、女王の命を受け銀獣人を探しに大氷山脈へ赴くの…

消閑の挑戦者3 ロスト・エリュシオン (角川スニーカー文庫) [感想]

従姉妹の鈴藤いるるに連れられて、ウォリスランド共和国を訪れることになる小槙たち。そこには何故だか春野祥が一緒にいたりもするのだけれど、事件に巻き込まれていくのは変わらない。”混沌の街”と呼ばれるアウルスシティを舞台に、狂気と戦う。 天才である…

マージナルワールド2 (講談社BOX) [感想]

自分の携帯電話で、その携帯の番号に電話をかけると行ける異世界――圏内を舞台に、アガシオンと呼ばれる巨大ロボットとBAGsとの戦いを描くのが本作。世界観の設定が抜群に上手い。世界を想像して楽しくなってしまう。 一巻で主人公の光宮は嘯樹の敵討ちのため…

R.I.P. 天使は鏡と弾丸を抱く (このライトノベルがすごい!文庫) [感想]

第2回「このライトノベルがすごい!」大賞 優秀賞受賞作 不思議な力を持つフィリップ・リーダスは、何故かマフィアに追われている少女アンジェリーナ・レインに出会う。成り行きで助けてしまったものの、面倒事はごめんとばかりに縁をシャットアウトしようと…

キノの旅〈15〉 (電撃文庫) [感想]

フォト良かったですね。 不幸な境遇からなので幸運とは言えないかも知れないけれど、選んだ国が良い国で良い人が沢山いたのは幸運でした。大金持ちになるのもそうですが、写真のことを勉強していつの間にか写真屋さんになるという流れは綺麗。 キノやシズた…