Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

ダーク

コロシアム (電撃文庫) [感想]

小学校や中学校のクラス編成では偏りが出ないようにバランスよく生徒を配分するのは良く知られた話だろうと思う。勉強が得意な子、運動が得意な子、クラスをまとめられる子、どんなクラスになったとしても予め生徒がバランスよく配分されているのだからクラ…

東京侵域:クローズドエデン 01.Enemy of Mankind (上) (角川スニーカー文庫) [感想]

絶望で彩られた世界の中で、希望となるボーイミーツガールを描く。「消閑の挑戦者」や「ムシウタ」でお馴染みの岩井恭平先生の新作。突如として人類の敵が現れたことで東京は侵入不可能の怪物たちの世界となってしまう。主人公は東京に閉じ込められた幼馴染…

絶深海のソラリスII (MF文庫J) [感想]

続編が発売してるじゃないですかヤダー。 第一巻では深海で展開されるパニックホラー に戦々恐々としながら、背中から這い寄ってくるような理不尽さ・不気味さ・気持ち悪さをまざまざと見せ付けられて、止まらない鮮血と悲鳴に主人公のミナトと共に胸を抉ら…

FAKE OF THE DEAD (メディアワークス文庫) [感想]

土橋真二郎さんの新作。人間の心理描写と残酷ゲームを展開する作品が多い作家さんですが、本作はゾンビと演劇と精神疾患をキーワードに、サスペンス風味な作品となっており、期待していた物語とは違ってしまいました。 購入前にあらすじを読まなかったのがい…

東京より憎しみをこめて 1 (星海社FICTIONS) [感想]

経産省の官僚とヤクザの娘が出会うことで、何かが変わる。 これまた凄いのが出てきた。まさに著者の作品という具合で、司法、メディア、警察を皮肉りながら、世界の裏側を描いていく。その裏側というのが、一般的に違法となるヤクザ側の世界で、麻薬、武器密…

キノの旅 (17) the Beautiful World (電撃文庫) [感想]

あとがきの大振りで思わずニヤケながら、カバー外してました。すいません。 物語はいつものキノの旅で、コミカルにシリアスに、物事を斜めから見ていく感じが大好きですし、時に真面目に感動させてくる話を差し込んでくる辺りも好きです。裏切りません。 鉄…

ロストウィッチ・ブライドマジカル (電撃文庫) [感想]

藤原祐さんの新作。 登場人物たちは魔法少女のはずなのに、著者が描くそれらは、ダークで容赦なくおどろおどろしい。魔法の国の女王のための統合戦争に巻き込まれてしまった少女たちを主軸に、生き残りをかけての壮絶な殺し合い(絶望)と、一つの可能性とし…

Fate/stay night [Realta Nua] [感想]

お盆なので久しぶりにやりました、Fate。 元々はPC版でプレイしたのですが、PS2版もプレイして、いまやPSV版まで発売しているのですよね。たまにやりたくなるのだけれど、プレイしていてたせいでライトノベルが読めないとはふがいない休みを送っています……。…

煉獄姫 六幕 (電撃文庫) [感想]

最終巻。 ユヴィオールに全てを奪われた。アルトは幽閉されてしまいましたし、フォグとキリエは力を失ってしまっている。ここからどうやって逆転するのかというところで、それを見せてくれるのだから面白くないわけがない。 序盤から展開が盛り上がりに盛り…

ロゥド・オブ・デュラハン (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]

ダークファンタジー。 とにかく人が死んで、ひたすら暗くて重い物語。そんな中で、死を告げる精霊であるところデュラハンを上手いこと料理して「生と死」を描いている作品。 死人は生き返ったりしないのが世界の法則だけれど、それを捻じ曲げる死霊術。死者…

空に欠けた旋律<メロディ> (GA文庫) [感想]

狂った世界。 戦争孤児のレスティと、180年以上を生きる魔女クッキィ。二人のパイロットが出会いから巻き起こる物語。未だ戦争が続く世界で、ロボットに乗り生きるために戦う。けれど、戦ううちに知らなくていいことを知ってしまって――。 登場人物たちが狂っ…

楽園島からの脱出II (電撃文庫) [感想]

下巻。 作中で抑えられていたものが、あらゆる意味で開放された。著者らしい目を逸らしたくなる極限状態での人間心理、駆け引き、騙し合い。高速で流れすぎていく感情の渦に、キャラクターの力関係や立ち位置が何度も入れ替わる。 先の展開を予測していくこ…

グッドナイト×レイヴン (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]

これからどうするのか。 先が見えてこない終わり方をするので、どうするのだろう、というのが素直な感想。凄く先が気になるので今すぐ読みたい、なら良かったのだが、そういうことでもないのだ。 本当に導入部分を説明されただけで終わっているので、なるほ…

9S(ナインエス)〈7〉 (電撃文庫) [感想]

ADEM編、下巻。 印象的だったのは、闘真と由宇の活躍が減ったのにもかかわらず、展開が熱くて、焦らされて常に高揚感に包まれているようで面白かった。大勢いる登場人物たちそれぞれに見せ場があったこともあり、飽きさせずに物語のテンポを失うことがなかっ…

魔法少女育成計画 (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]

とうとう来たかという感じでしょうか。魔法少女たちの生き残りをかけたデスゲーム。 数万人に一人の割合で本物の魔法少女を作り出すゲームで、幸運にも魔法少女になった女の子たち。最初は魔法少女の力を人助けに使っていたが、ゲームの運営側から魔法少女が…

煉獄姫 五幕 (電撃文庫) [感想]

残酷で綺麗。 物語の構成が本当に美しい。シリーズを通しての伏線が自然と繋がっていく様は、読んでいて気持ちが良いし謎が解明されていくことに心地よい高揚感が得られる。丁寧に作りこんでいるのが伝わってくるので、流石だなと納得してしまう。 ローレン…

楽園島からの脱出 (電撃文庫) [感想]

土橋真二郎さんの新作。 無人島で開催される脱出ゲーム。高校生男女合わせて100名が参加するゲームをクリアするには、無人島から脱出すること。最低限のゲームルールしか説明されない中、脱出を目指してゲームの謎とルールを解明していく――。 高校生という枠…

オカルトリック (このライトノベルがすごい! 文庫) [感想]

イソラ怖い……、怖い。 登場人物がとにかく強烈で個性的だ。オカルト専門の探偵である葛乃葉は、助手であり主人公である玉藻のことが大好きで依存具合が半端ではない。料理は玉藻に作ってもらい、風呂も一緒に入り、玉藻以外の人間とは接点を作らない。 恐ら…

六花の勇者 2 (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

七人目の勇者は誰だ。 始まり方からして鮮烈。七人目の勇者の正体を暴いたと思ったら、更に七人目がやってきて振り出しに戻された前巻からどう展開していくのか興味がありました。それが冒頭からクライマックス。趣向を変えて、既に誰が七人目なのか分かって…

アンダーランド・ドッグス (電撃文庫) [感想]

地下都市に消えた脱獄囚7人。それぞれには賞金が賭けられており、これを狙って脱獄囚をつかまえようとするハンターが描かれる。けれども、明確な主人公がいるのかというと、そうでもない。 群像劇。 お互いの置かれた状況から、出合ったり間接的に関わったり…

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫) [感想]

川村七竈は周囲が見惚れるほどの美しい少女。七竈の近くには男共が寄ってくるわけだけれども、そんな男を軽蔑し、相手にしない七竈。幼馴染の雪風だけを友達として、鉄道模型を眺める毎日。けれども、大人たちは七竈を放っておいてはくれない。 鬱々として、…

ブラック・ブレット〈2〉vs神算鬼謀の狙撃兵 (電撃文庫) [感想]

容赦ない。主人公は常に命を懸けて全力で戦いますし、少女たちは血まみれになりながら戦います。作品の持つ硬質な雰囲気を壊さないように、光と闇を丁寧に描いてくれているので好感が持てる。 四賢人。 ここまで、ガストレアと人類の生き残り戦争を蓮太郎を…

棺姫のチャイカIII (富士見ファンタジア文庫) [感想]

人を信じるということ。 信頼とはどういうものなのか。信頼しているからと言えば信頼関係が出来上がるのかといったらそうじゃない。一緒に過してきた時間なのかと言われても、それは情かもしれないし一概に信頼かと言われると首を捻りたくなる。 ガス皇帝の…

R.I.P. 天使は鏡と弾丸を抱く (このライトノベルがすごい!文庫) [感想]

第2回「このライトノベルがすごい!」大賞 優秀賞受賞作 不思議な力を持つフィリップ・リーダスは、何故かマフィアに追われている少女アンジェリーナ・レインに出会う。成り行きで助けてしまったものの、面倒事はごめんとばかりに縁をシャットアウトしようと…

バベル (電撃文庫) [感想]

群像劇。 二つの事件が同時進行的に発生し、それを登場人物たちが追っていく。それぞれにメインとなるキャラクターがおり、彼ら彼女らを中心に物語りは進む。二つの事件は基本的に独立しているので、キャラクターたちがクロスするだけかと思ったら、最後で繋…

六花の勇者 (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

山形石雄さんの新作。 魔神が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。力を授けられた勇者たちは「六花の勇者」と呼ばれ、身体のどこかに勇者の証である紋章が浮かび上がるのだ。魔神復活を阻止するために、約束の地へ赴く勇者…

白翼のリンケージ (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

赤井紅介さんの新作。 世界には謎のウイルスが蔓延しており、一度感染すれば感染者は異形の化物イルへと姿が変わってしまう。個人的にイルを狩る高遠楓は戦闘中、政府の特殊部隊に所属する七条明日花と出会い、共闘することになるのだが――楓は明日花を庇い運…

ブラック・ブレット 神を目指した者たち (電撃文庫) [感想]

突如として現れたウイルス性の寄生生物ガストレア。人類がその脅威に気付いたときには何もかもが遅かった。世界のあらゆる国土はガストレアに侵略され、人類は数少ない安全地帯に引き篭もり仮初めの平和で生きながらえていた。 東京エリアで対ガストレアのス…

ルナティック・ムーン〈5〉 (電撃文庫) [感想]

完結。 世界を回帰させる。バペルに収束していく戦いもクライマックスを迎えて、生きる人間と死んでいく人間とに極端に分けられ、物語が一気に終った。 特にイユとフィオナは印象的。 これまでも危うかったイユだけれど、ついに心のバランスが壊れた。思考が…

9S(ナインエス)〈5〉 (電撃文庫)

ADEM編、上巻。 勇次郎の痕跡をたどる由宇と闘真に追っ手が迫る。ADEMはミネルヴァの一件から組織存続の危機。そんな中、新に七つの大罪が表舞台に現れる。 印象に残ったのは、いなくなってしまった闘真を心配する麻耶だろうか。闘真の部屋まで訪れて、クッ…

9S(ナインエス)〈4〉 (電撃文庫) [感想]

上下巻構成の下巻。 引き続いて天国の門に関わる、KIBOUビルでの事件を追っていくのだけれど、読むほどに新たな展開に巻き込まれていくのが楽しかった。 登場するキャラクターが多く、それぞれが窮地陥るわけだが、その度に視点が切り替わることが多いので、…

9S(ナインエス) III 〈3〉 (電撃文庫) [感想]

上下巻構成の上巻。 終盤まで読んでから上巻ということに気付いたのだけれど、そこまで一気に読み進めてしまった。文章が上手いので作品の中に入り込んでしまう。 映画を観ているみたいだと一巻の感想に書いた気がするけれど、今回はまさにそれで、闘真の視…

キミとは致命的なズレがある (ガガガ文庫) [感想]

第5回小学館ライトノベル大賞 優秀賞受賞作 海里克也は保健室で目を覚ましたが何故ここにいるのか分からない。保健医の話では、階段で転んで気を失ったらしいが、覚えていない。十歳のとき事故で家族を亡くし、記憶を失っている克也はまた記憶が消えたのかと…

煉獄姫〈3幕〉 (電撃文庫) [感想]

物語の闇が見えてきた。 ユヴィオールが進める王子暗殺計画。確実に目的を遂行しようとするしたたかさ、自ら凄腕の仲間を集めた手腕もそうですが、フォグに自分の本性を掴ませない彼の立ち回りが華麗。 加えて、集めてきた仲間にも物語の繋がりがあって。思…

ルナティック・ムーン〈4〉 (電撃文庫) [感想]

ルナが稀存種に目覚める。 半年が経過しているので、登場人物たちの立ち位置が微妙に変化しているのが、読んでいて嬉しかった。ルナやシオンは部隊を率いてケモノと戦っている姿を見て、成長したのだなと。 これまで以上にルナとシオンの繋がりが見えたし、…

9S〈ナインエス〉II (2) (電撃文庫) [感想]

今度の舞台は絶海の孤島。防衛庁の秘密演習で、無人多足型戦車レプトネーターの実験が行なわれることになるのだが、それが突如として暴走。孤島に取り残された由宇、状況打開の為に闘真が投入され、二人は望まぬ形で出会うことに。 読みやすさは変わらず、一…

ルナティック・ムーン〈3〉 (電撃文庫) [感想]

シオンが過去と向き合う。 これまで彼女は過去にあった出来事から、ケモノ狩りに躍起になっているところがあったが、その理由が明らかになる。シオンは故郷の人間を皆殺しにしているけれど、唯一の生き残りティーが登場する。 ティーには散々、嫌がらせを受…

9S(ナインエス) (電撃文庫) [感想]

過去に「狂気の天才」と呼ばれた科学者がいた。彼が残した発明は「遺産」と呼ばれ、国家や組織がそれらを奪い合うような構図が世界に構築されている。そんな中で循環環境施設スフィアラボが武装集団により占拠されてしまう。これを解決するために、切り札と…

煉獄姫 ニ幕 (電撃文庫) [感想]

煉獄の姫とその騎士の物語。今回はフォグのことを兄と呼び、アルトとは友だったという少女、キリエが登場する。この少女と出会うことで、都市は連続殺人鬼の切り裂き魔に怯え始め、二人は戦いに巻き込まれていく。 終始、楽しみながら読めました。世界観が魅…

生贄のジレンマ〈下〉 (メディアワークス文庫) [感想]

生き残りゲーム完結。 クラスという単位での生き残りから、物語は個人戦での生き残りにシフトしていく。その流れは読んでいて残酷。救済イベントの末路も酷いものですし、人を殺してでもと決意した人間の強さと弱さを見た。 これまで、崖の一歩手前で堪えて…

ルナティック・ムーン〈2〉 (電撃文庫) [感想]

ウェポンとしての生活を送り始めたルナ。稀存種なのでその強さは群を抜いているかと思いきや、他のウェポンの足を引っ張るばかりで全然役に立てない。 集団戦に慣れていない、力の使い方を把握していない、などの理由はあるけれど、ルナはそんな不甲斐ない自…

レジンキャストミルク〈2〉 (電撃文庫) [感想]

あれ? 面白くないわけではないのだけれど……。 一言で表すのなら、読んでいて落ち着かない。鬱々とした物語の暗さ、それは別に気にならないのだけれど、視点の切り替えが多いからなのか読んでいて休む暇がない。読んでいて馴染めなかった。 加えるならば、基…

ルナティック・ムーン (電撃文庫) [感想]

藤原祐さんの最初の作品。 世界が『混乱』によって激変してしまい数百年。人類は過去の科学技術を使いながら生きながらえてはきたが、少しずつ衰退していた。機械都市バベルと、その直下にあるスラムを舞台に描かれる物語。 ダークSFな雰囲気が好きになれた…

アカイロ/ロマンス〈6〉舞いて散れ、宵の枯葉 (電撃文庫) [感想]

始まりと終わりが綺麗だった。 いつものように漫画パートで始まるわけなのだけれど、それが何とも切ない。これを読んでから本編にいくので、その対比とつながりに胸が熱くなる。 丁寧に進めてきたシリーズだけれど、今回もそれはしっかりしていて、予定調和…

レジンキャストミルク (電撃文庫) [感想]

ダーク学園ファンタジー 序盤を抜ければ後は素直に読めてしまうし、シリーズという意味でも一巻が楽しめるなら楽しめるのだろう。累計で見たときの掴みが上手いなと思わせる作品だ。 個人的に著者への印象なのだけれど、一巻としての序盤の掴みという意味で…

アカイロ/ロマンス〈4〉白日ひそかに、忘却の (電撃文庫) [感想]

秋津依紗子に関して調べるために、彼女の家を訪れることにした景介たちだったが、繁栄派も静かに行動を開始していて――枯葉の記憶に関する重大な秘密が判明する。 制服姿の枯葉が可愛らしかった。 唐突に高校へやってきた枯葉に景介は戸惑ってしまい、クラス…

天体の回転について (ハヤカワ文庫JA) [感想]

思わずな衝動買いであり、ジャケ買い。 書店による前に、どうでもいいような天体やら宇宙やらの話をしている流れで、ハヤカワ文庫の棚に向ったら、これが平積みされていた。目に付いたので思わず。タイトルも気に入った。 短編8作が詰まった本となっている。…

ファンダ・メンダ・マウス (このライトノベルがすごい!文庫) [感想]

横浜を舞台にしたくそったれな物語。 まずは、これをライトノベルというのかどうか、やたら擬音が繰り返されたり、主人公の独白が奇天烈で独特。そも、文章が文章の体をなしていないので、書かれていることを直感で捉えるような部類の作品だ。 そんなわけ分…

小さな魔女と空飛ぶ狐 (電撃文庫) [感想]

空軍のエースパイロットであるクラウゼ・シュナウファー中尉は、夜間戦闘飛行の類稀な才能を持っていて、敵と味方から畏怖と敬意を持って狐と呼ばれる。ある日、任務から帰還すると休む暇なく輸送機に押し込まれ、新たな任務を言い渡される。 それは戦争を終…