Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

戦記

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン まとめ 4~10 (電撃文庫) [感想]

【ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (4) (電撃文庫)/宇野朴人】本来はこういうのが戦記だと思う。内政を描いて国の在り方を描いて、世界観に深みをもたらす重要な話、なんだけど序盤じゃ絶対にできない... →https://t.co/svoODhfrUu #bookmeter— 水衛 (@…

グランクレスト戦記 (3) 白亜の公子 (4) 漆黒の公女 (富士見ファンタジア文庫)

やっと読めました。あとがきを先に読むことが多いので今回もその例に則ったわけですが、それによると上下巻構成となっているらしく本の物理的な薄さもあり、まとめて読んだ方が面白いという判断を個人的にしていたので4巻発売のタイミングで3巻を読み始めた…

グランクレスト・アデプト 無色の聖女、蒼炎の剣士 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

混沌が支配する大地を舞台に描かれる、戦記ファンタジーグランクレストの外伝が早くも登場です。MF文庫でも刊行されて、更にコミックなども刊行されると1ヶ月に1冊は関連書籍が発売されるような感じになるのでしょうかね。 邪紋使いの物語。 今回は聖印を宿…

グランクレスト戦記 1 虹の魔女シルーカ (富士見ファンタジア文庫) [感想]

ロードス島戦記の水野良が描く一大戦記ファンタジー。 これは凄いのが来た。今年読んだライトノベルの中でも最高に面白い作品なのではないだろうか。その世界観、ファンタジー設定、登場人物の特性特徴、物語の構成、作品内のリソースを開示するタイミング、…

ご主人様は山猫姫 (12) 帝国再興編 (電撃文庫) [感想]

シリーズクライマックス。 ここまで来たかと感慨深い限りです。新刊が出るたびに喜び勇んで読んでいたけれど、シリーズとしてきっちりと物語を描いてくれたのは本当に素晴らしいことだなと。完結に向かって綺麗に作品が続いているのが分かるので、最近はこの…

聖剣の姫と神盟騎士団I (角川スニーカー文庫) [感想]

杉原智則さんの新作ということで購入。 また著者のファンタジー戦記が読めるということで嬉しいです。前作からの印象で、シリアスで硬派な設定やキャラクターを配置するのかと思っていたのだけれど。一転して個性的な登場人物ばかりだ。中でも面白いのは、主…

星界の戦旗V 宿命の調べ (ハヤカワ文庫JA) [感想]

第一部完結。 待っていた。待っていましたよ続編。未完で終わると覚悟していただけに、単純に嬉しい。個人的に前作を読んだのは2,3年前だったと思うので、リアルタイムで読んでいた方々と比べると記憶は薄れていなかった模様。……まあ、それでもところどころ…

ご主人様は山猫姫11 南北雌雄決戦編 (電撃文庫) [感想]

帝国軍VS反乱軍 晴凛と長嶺帝の帝国軍と反乱軍の最終決戦。そんな中で展開される登場人物たちの生き様がやはり格好良い。これまで登場してきた全てのキャラクターに見せ場があるように、各々の戦いが描かれていくのは最後の戦いに相応しいし、感慨深い。 伏…

烙印の紋章XII あかつきの空を竜は翔ける(下) (電撃文庫) [感想]

シリーズ完結編。 ここで終わるのかという終わり方。これから更に面白くなる展開にしか見えないので、是非とも続きが読みたいところなのだけれど、大人の事情で続けるのは難しいということなのか。 アリオンとの決戦と三国同盟がどうなったのかの顛末が描か…

ご主人様は山猫姫10 北域王雄飛編 (電撃文庫) [感想]

皇帝陛下の心が響く。 菰野一派によって仕掛けられた皇帝暗殺計画。晴凛たちによって暗殺は失敗することになるのだけれど、北域行幸で長嶺帝が目にした本当の国の姿。上に立つ者らしく、物事の心眼を見抜いているのは流石だなと思う反面、長嶺帝が政治を主導…

烙印の紋章 11 あかつきの空を竜は翔ける (上) (電撃文庫) [感想]

戦があるわけじゃない。最後の決戦に向けての前準備であり、政治的な駆け引きはあれど序章であり派手さがあるわけではない。けれど、最終巻の上巻として素晴らしい出来だった。 何より感慨深いのは、ギルとグールが面と向って己が矜持を示し、思いの丈をぶつ…

ご主人様は山猫姫〈9〉帝国崩壊編 (電撃文庫) [感想]

この作品は裏切らない。展開は王道でありきたりと言えばありきたりなのだろうが、それを確実に描いてくれる著者は流石だ。作中の登場人物が生き生きとしているので、展開が分かってもキャラクターがどのような行動を取るのかを想像させてくれるのだ。 伏龍と…

烙印の紋章 10 竜の雌伏を風は嘆いて (電撃文庫) [感想]

いや、ややこしい。ややこしくなってきた。 メフィウスがオルバとグールの二陣営に分断された内乱の様相を呈しているわけだが、当然、これを隣国は静観しているつもりもない。エンデ、ガーベラ共に、この期に乗じてという思いが強いのか不穏な動きが目立ち始…

七姫物語 (電撃文庫) [感想]

七人の姫が織り成す物語。 七つの都市に七人の姫在り。王族が揃って亡くなったことで、王の血を引くという姫君を七つの都市それぞれが擁立し始める。その中の一人である、七宮カセンに選ばれたのは九歳の孤児カラスミだった――。 カラスミを姫に担ぎ出したの…

火の国、風の国物語12 傑士相求 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

ついにアレスとジェレイド手を組んだ。 武力のアレスと、知略のジェレイドが結びついたら他に勝てるものはいない。これまでの出来事で成長をうかがわせるアレスは、悩んだ末に大きな選択をするわけだけれど、そこにジェレイドを巻き込むのだから面白い。 考…

火の国、風の国物語11 王都動乱 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

ベールセール王国の王になるべく恐怖と力で支配しようとするフィリップと、王国の変化を敏感に感じ取ったジェレイドが策をぶつけ合う。先を読むジェレイドの策や、軍隊の運用方法は凄いのだけれど、それ以上にフィリップの知恵とパンドラの予言が脅威。 フィ…

火の国、風の国物語 13 英傑雄途 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

「火の国、風の国物語」完結。 ついにアレスとフィリップの戦いに決着がつくことになる。悪くいえば予定調和なのかもしれない。けれど、そこに至るまでに二人が積み上げてきた物語が崩れるわけではなくて。積み上げがあるからこそ感じることがある。 最終決…

烙印の紋章 9 (電撃文庫) [感想]

ギル・メフィウスとして戻ってきたオルバ。 物語は西方からメフィウスへと舞台が移るわけだけれど、オルバが得てきたものとはなんだったのか。自らのために戦ってきたオルバが、改めて皇太子として周りを背負い込んで戦う決意を固める。そこで恐怖するオルバ…

ご主人様は山猫姫〈8〉北域覇王編 (電撃文庫) [感想]

安定して面白い。相変わらずの登場人物の多さだけれど、物語が破綻しないのは流石。本来なら脇役の脇役、端役であっても見せ場を作って世界を広げているのはやはり素晴らしい。 今回は戦略を駆使した集団戦闘で魅せるというよりも、次へ続く布石を打っていた…

火の国、風の国物語10 英雄再起 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

英雄再起。 パンドラがいなくなったことで自信をなくし、全てがどうでもよくなったアレスは奴隷の身分にまで落ちぶれていた。挫折したアレスがもう一度立ち上がる話となっていて、タイトル通りの内容。 自分には力がない。今まではパンドラがいたから戦えた…

火の国、風の国物語9 黒王降臨 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

フィリップが大活躍。 前巻でアレスには大きな変化が訪れ、衝撃の展開で終わったわけだけれど、今回はアレスが主人公ではなく、フィリップが主人公の位置に座っていた。 これまでが不遇のかませ犬なキャラクターだった分だけ、力を手に入れてからの行動が大…

火の国、風の国物語8 孤影落日 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

過去編。 北との戦いが一先ず片付いて、アレスとミーアは次の任務に就くのだけれど、その行程の中で、ミーアの口からジェレイドたちが反乱を起こした過去の話が語られていく。 ミーアが〈風の戦乙女〉と呼ばれるようになった経緯、メリステルやオリビアが反…

火の国、風の国物語7 緑姫憂愁 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

いよいよ北の軍勢、ミレスデン軍がアレスたちの前に立ちはだかる。王国軍と解放軍は一時的に共闘するという形をとり、ベールセール軍とミレスデン軍の戦い、国と国との戦争が描かれる。 毎回のように言うが、アレス強すぎる。 国民や仲間が危険に晒されたと…

火の国、風の国物語6 哀鴻遍野 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

自ら人質となったクラウディアを救うために、王国軍は解放軍との停戦交渉に望む。同じくして北からは傭兵が侵攻を開始した。アレスとミーア、英雄二人が北の民のため共闘する――。 アレスは強かった。 やはりアレスは最強の一言に尽きる。赤の悪魔憑きと恐れ…

ご主人様は山猫姫 7 北域見習い英雄編 (電撃文庫) [感想]

ミーネ、顔。 新章に突入とか、南域でも騒乱だとか、そういう物語に関わってくる部分ではなく、妙に好きになってしまったのは序盤でミリンをからかうミーネだった。 光凛に好意を寄せているが、それを隠しているミリン。光凛の前では素直になれないミリンだ…

烙印の紋章〈8〉竜は獅子を喰らいて転生す (電撃文庫) [感想]

オルバが格好良すぎる。 物語を丁寧に描いてきただけに、終盤の盛り上がりが凄い。ギル・メフィウスが死んで、オルバが影武者として生きてきたわけだけれど、そんなオルバが演じたギルも死んだ。 改めて選択が迫られる。 ギルという仮面を捨てたはずのオルバ…

ウェスタディアの双星(8) 最終決戦の章 (電撃文庫) [感想]

シリーズ完結。 三国同盟を実現することで、大国ルフェールの同盟国から脱却したウェスタディア。それをよしとしないルフェールが、ウェスタディアを潰すべく戦争を仕掛けてくる。 バドエルの男気が凄かった。兵力差があるために、戦略上は見捨てざるを得な…

ウェスタディアの双星〈7〉英雄激突の章 (電撃文庫) [感想]

ロアキアとルフェールが激突。 大国同士の争いにウェスタディアを含めた小国たちも巻き込まれることになり、ウェスタディアは同盟に従ってルフェール陣営として戦うことになるが、その作戦内容は自分たちが囮として使われるものだった。これに対して、アルフ…

火の国、風の国物語5 王女勇躍(富士見ファンタジア文庫) [感想]

戦いを終わらせる為に、クラウディアとアレスが何をするのか。 今まさに戦闘が行われている場所を単身突破する様は熱かった。しかも、アレスは背にクラウディアを庇いながらであるから凄まじいですし、切れ者であるはずのジェレイドに対しての口上は格好良か…

火の国、風の国物語4 暗中飛躍 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

まさに一騎当千。 アレスがやってくれます。今回は王国軍側と反乱軍側の両方から暗殺されそうになるアレスを描いているわけだけれど、これが異常なほどに死なない。 読み手はパンドラの存在を知っているので、アレスの未来予知的な勘の良さの理由は分かって…