戦記
アーヴによる人類帝国と三ヶ国連盟の戦争は七年目に突入。ラフィールとジントも襲撃艦フリーコヴで戦場へ、ラフィールの弟であるドゥヒールも戦列艦カイソーフで戦場に。そんな中、帝国とハニア連邦との間で密約が交わされようとしていた――。 ジントが慣れな…
引きが憎らしいほど気になる引き具合。 正直なところ、物語は進んでいない。タウーリアでガルダと戦ったオルバだが、彼はメフィウスに戻るわけではない。物語は思い悩んでいるビリーナのギル探しが描かれていく。 気持ちの整理が付いていなかったビリーナが…
過去編。 解放軍の指揮官であるジェレイドを主人公に、農民たちを率いるに至った経緯が、アレスとの談話という形で描かれる。ジェレイドとアレス、お互いに正義をぶつけ合う姿が熱い。 アレスは国王を信じているので、反乱を起こす前に直訴すべきだったとい…
物語が動き始めた。今まではアレスを中心に物語が描かれていたけれど、二巻からはジェレイドと風の戦乙女も描かれていく構成となっていて、より物語が面白くなっている。 火の国、風の国だけに、両方の視点から物語を読めるというのが魅力だ。王国軍と反乱軍…
アーヴの誕生と罪、その起源に迫るような短編集。 星界シリーズを読む上で、今まであまり語られていなかったアーヴという存在についてが書かれているので、作品に深みが出ている。アブリアルの話など興味深い。 作中には、過去編とでもいうべきこれらの話に…
今回は少し微妙でした。前夜とあるように、これから起こっていく大戦への布石だったり、次に繋がっていくところを描いているのはいいけれど、物足りない。 というのも、見せ場である艦隊戦を素直に楽しめなかったので、どうも退屈に映ってしまった。読んでい…
安心して面白いこのシリーズ。 緑軍から見事に侘瑠徒を守りきった晴凛たち。弱小の反乱軍だったのが、緑軍の一部を取り込んだことで、ここにきて一万を超える一大勢力に成長した。――今度はこちらが攻勢に回る。 基本的には侘瑠徒での防衛戦を展開してきた晴…
復讐の剣、慈悲の剣。 世界観が魅力だった。一巻ということもあるので、まだまだ序章であるし、これからを期待させるにとどまっているのだけれど、そこまでいく過程を丁寧に描いている。 主人公のアレスの過去を追いながら、彼が現在置かれている状況を読ま…
ジントが故郷に帰る。 帝国の作戦がひとまずは落ち着いたので、その間にジントはハイド星系へ行くことにする。これにはラフィールも星界軍に休暇願いを提出してついていくことに。 このラフィールの行動からして、これまでの話があってのことなので嬉しい。 …
幻炎作戦が大勝利に終った帝国は、部隊を再編成して狩人作戦を開始する。バースロイル艦長であるラフィールも作戦には参加しなければいけないのだけれど、ビボース提督に領主代行を命じられてジントと惑星ロブナスIIに行くことに。 領主代行は貴族でなければ…
人類統合体との戦争が始まるまでを描いた前作から、実際に戦争が始まり、大規模作戦が展開されている今回。突撃艦バースロイルを指揮するラフィールとジントを描く。 二人の関係性がやはり魅力。 戦場で戦っているのだけれど、そこはSFの艦隊戦なので直接的…
正真正銘の導く神か、それとも百年に一人の詐欺師か。 有角、有翼との同盟を果たした次は、盲民族との接触を図る。彼らは生まれながらにして目が見ず、視覚ではなく聴覚で物事を判断する種族。その国自体も鎖国していた為にセレィは苦労する。 戦いよりは政…
地上へ逃れたジントとラフィールだったが、その足取りを警察に捉まれてしまう。二人は地上での逃亡劇を開始するが、宇宙ではスファグノーフ門沖会戦が始まった。 ジントとラフィールは永遠と地上にいるので、宇宙での戦いとの接点は少ない。あくまで二人は逃…
人類統合体からの攻撃を受けて、巡察艦ゴースロスから脱出したジントとラフィールは、フェブダーシュ男爵領にて補給を受けるがジントは監禁されてしまう。 ジントが監禁されていることを知ったラフィールはそれを助けに、ジントは前男爵スルーフと協力して脱…
人類が太陽系から飛び出し、太陽系外の惑星に移住し始めて幾星霜。主人公ジントの住んでいる惑星は、「アーヴによる人類帝国」と名乗る大艦隊に突如として侵略を受け、これに征服されてしまう。 ジントは一般人から貴族に――。 政府主席だった父がアーヴと取…
内乱を治めたのもつかの間、今度は隣国がクーデターにより混乱。王族であるシャーラの亡命をルシリアは許可するが、ウェスタディアにまたもや不穏な空気が流れる。 これが第三勢力への布石になれるか。 クーデターから政権を取り返せれば、シャーラには貸し…
ウェスタディア王国が一応の平和を取り戻したことで、ルシリアはジェルトルーデ領へ赴き、つかの間の休息を得るのだけれど、王子コルネリオが帰国したことで再び国内が大変なことに。 国内の治安を安定させた次に待っていたのは、内乱。 コルネリオは他国に…