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Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

空色パンデミック3 (ファミ通文庫) [感想]

空色パンデミック3 (ファミ通文庫)

 

 空想と現実の境界はどこなのか。

 

 凄いの一言に尽きる。二巻も良かったのだけれど、その二巻で気になっていた部分を三巻で補完するどころか、それを更に広げて、より上位に読者を連れて行く。

 

 物語の構成が絶妙に上手い。

 

 作中で主人公の仲西景は、自分が本当は野中空であり、仲西景という架空の存在を演じていただけと考えるわけだが、それこそが空想なのか、はたまた現実なのか。

 

 そこに空想病が持っている怖さがあって。自分では違うと思っていても証明が出来ないので、空想か現実かを考えることから破綻してしまう。

 

 キャラクターである景も困惑するけれど、読み手にしてもそれは同じことで、裏を予想しているところに、その一歩先を悠然と行くものだから、本当に最後まで読まないと分からない。

 

 ましてや、エピローグで締めたところに、エピローグでひっくり返すギミックだ。見事にやってくれて流石としかいえないだろう。

 

 また、キャラクターたちの関係性が面白いのも変わらずで。クリスマスを結衣と一緒に過ごすにあたり、プレゼントを青井と買いに行くのだけれど、青井が可愛らしすぎる。

 

 景は結衣のことが大好きだろうけれど、青井のことも好きで。出会い方が違えば付き合っていてもおかしくなかったのかな、何て考えてしまう。そう思わせてくれる書き方が心地いいし、青井と結衣が上手い具合に対比になっていて相変わらず上手い。

 

 メアリーと青井に結婚を迫られる景に、ニヤニヤが止まらなかった。

 

 これでセカイ系編が完結ということだけれど、ここからどのように繋ぐのか非常に気になるところ。少なくともセカイ系編は傑作だった。

 

 面白かった。

 

 Presented by Minai.

空色パンデミック3 (ファミ通文庫)

空色パンデミック3 (ファミ通文庫)