Infinity recollection

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ココロコネクト カコランダム (ファミ通文庫) [感想]

ココロコネクト カコランダム (ファミ通文庫)

 

 世界はとてもシンプルに出来ている。

 

 ああ、何なのだろう、青木のこの格好良さ。そんなに全力で生きてどうするんだ、全力すぎるじゃないか、全力すぎて眩しいじゃないか。格好良すぎるよ青木。

 

 今まで人一倍にギャグのポジションにいたし、たまに唯に対して本気を見せる格好良さはあったりしたのだけれど、今回のは青木が主役だったし本当の意味で格好良すぎだった。

 

 子供っぽさというのは欠点ではなくて、実に羨ましいことで、それを自然と全力で出来ていた青木は凄かったのだ。素直に全力で人生を楽しむ。

 

 大人ってなんだろう、子供で悪いか、大人になると忘れてしまう恥ずかしいと思ってしまうことがあるけれど、それらは本来大人になっても持っているべきもので、持っていたら悩まずに済むもので。純粋な青木が走りだしたところからの盛り上がりには震えた。

 

 過去の自分に一時的に戻ることで、過去を明確に思い出し、現在の自分たちの関係性が揺らぎ始める、カコランダム

 

 青木の過去は本編中でもどこか一貫していることがあって、基本的に変わっていないことが読むと分かる。それも上手いよな、と。加えて、あのちょっとした菜々の言動も上手い。

 

 永瀬、稲葉、太一については、今回はあまり見せ場がない。それぞれ過去には背負っていることがあるけれど、深くは描かれていない。次へ繋がるという意味で期待を持たせるにとどめている印象。

 

 あっさりしているように映るのだが、それゆえに期待してしまいます。

 

 ――そして、稲葉のさり気なさが可愛らしい。

 

 本当はこれだけを言いたかったのかもしれないけれど、一歩踏み出している稲葉の太一に対するアタックが強烈だ。会話の合間にさり気なく、好きだよ、というニュアンスを含める。そんな稲葉にときめいてしまいました。

 

 そんなわけで、今回も楽しませてもらいました。面白かった。稲葉かわいいよ!

 

 Presented by Minai.

ココロコネクト カコランダム (ファミ通文庫)

ココロコネクト カコランダム (ファミ通文庫)