Infinity recollection

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A&A アンドロイド・アンド・エイリアン 星にいくつかの願いを (角川スニーカー文庫) [感想]

A&A アンドロイド・アンド・エイリアン  星にいくつかの願いを (角川スニーカー文庫)

 

 ゆるい空気が好きだ。

 

 上手く表現することができないのだけれど、なんとも言えないキャラクターたちの掛け合いから発生する不思議な空気。思わず笑ってしまう。

 

 とにかく言葉で韻を踏んでみたりする台詞回しが続く。前からそうだけれど、ギャグなのかそうじゃないのかの線引きが曖昧なので、どこをよんでも和む。

 

 英語で遊んでいるのも魅力だった。

 

 宇宙人との異種間コミュニケーションというか、イリアの研究に付き合って物語は進むわけだけれど、イリアが相も変わらず変な常識を持っているので、話が飛ぶ。

 

 研究内容も恋の研究なので、そこで変な常識を発揮した時の面白さがいいのかなと。

 

 作中で早口言葉を言えるかどうかというやり取りがあるのだけれど、これのイリアが特に面白い。完全に言えていないのだが、文章だけでもリズムに乗れていることは分かるので、それらしくは聞こえる。勢いだけで乗り切っているのだが、本人はそ知らぬ顔だし、言えていると思っている。そんなイリアに笑ってしまった。

 

 ただ、二巻で完結というのは残念だ。終り方が中途半端になってしまっているし、空気感は好きなのだけれど、宇宙人の新キャラなどを入れながらもっと広げて欲しかった。

 

 説明できないけれど何か好き、そんな作品だったので、残念で仕方ない。

 

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