ヘヴィーオブジェクト 巨人達の影 (電撃文庫) [感想]
何も言わずに、クウェンサーを殴るヘイヴィアが一番面白かった。
そこに挿絵を入れ込んでくれるのも嬉しいですが、何よりもふざけんなお前という読者の言葉を、無言でやってくれるヘイヴィアさんに惚れてしまいそうです。
何だかんだで活躍するのはクウェンサーで、女の子とイチャイチャするのもクウェンサーで、報われないギャグポジションのヘイヴィアさんを応援せざるを得ない。
そういう意味では、貴族であるという唯一のアドバンテージがどういきてくるのかが気になるところで、婚約者との関係が進むことを期待したい。
気付いたところでは、オブジェクトという巨大な敵に立ち向かっていく楽しさというのはあるのだけれど、それに対して疲れてしまっている自分がいたということ。それよりは二人の言動を追っていた方が面白く映る。
というのも、設定の幅を広げすぎている感は否めないので、ある程度の展開が読めないだけに、広がりすぎて逆に次への期待が失われている気がします。
そして、そろそろ名前を忘れてしまいそうなお姫様ことミリンダは、今回も活躍しないので悲しい。ベイビーマグナムは活躍するけれどそれだけで、存在しているのに存在が薄い。
面白かったけれど、一巻の衝撃は薄れている。
Presented by Minai.
- 作者: 鎌池和馬,凪良
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/11/10
- メディア: 文庫
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