Infinity recollection

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ウィザーズ・ブレイン〈6〉再会の天地〈上〉 (電撃文庫) [感想]

ウィザーズ・ブレイン〈6〉再会の天地〈上〉 (電撃文庫)

 

シティ・ニューデリーを舞台に、各々が動く。

 

マザーシステムの秘密を暴露した賢人会議、ヘイズと共に兄姉を探す錬、シティ・モスクワ軍と月夜、全員が集合するが如く、邂逅することになるわけだけれど――。

 

シティ・ニューデリーでは魔法士にも政治的な地位が与えられているのが他のシティとは違うところで、故にマザーシステムを肯定しているわけではない。けれど、エネルギー問題からマザーシステムを肯定せざるを得ないところまで来ているという事情がある。

 

物語は魔法士でありながらマザーシステム存続を唱える執政官アニルと、マザーシステムは許さない賢人会議との対立が描かれ、そこにそれぞれの勢力関わってくる構造になっている。

 

上巻ということなので、まだまだどこに転ぶのかは分からないのだけれど、読んでいて展開が熱い。これまでの主人公たちが一冊で活躍しているのだから当然だ。

 

二人の悪魔使いが激突する。

 

特にサクラと錬は格好良かった。ディーとフィアがそろって相手の能力が自分たちと同じということに気付く場面は印象的で、本来なら戦わなくてよい二人が戦っているのが切なくもある。

 

また、ディーとクレアの関係性も悲しい。クレアはディーへ向ける愛情が恋愛か家族愛かで揺れていて、どこかで歩み寄りたいと考えているのだけれど、それに対して明確な線引きをおこなったディーの決意、ヘイズの言葉が刺さる。

 

引きも良かったのではないだろうか。面白かった。続きも読みたい。

 

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ウィザーズ・ブレイン〈6〉再会の天地〈上〉 (電撃文庫)

ウィザーズ・ブレイン〈6〉再会の天地〈上〉 (電撃文庫)