ウィザーズ・ブレイン 〈6〉 再会の天地〈下〉 (電撃文庫) [感想]
ここにきてシティの秘密が公開される。
今まではマザーシステムの善悪で考えてきたところがあったけれど、よく考えてみればその通りで。このシリーズを読み始めたときからそれは考えていたけれど、やはり問題があった。
ニューデリーの議会での政治的な駆け引きを魅力的に描いているので、その場に引き込まれた。アニルと真昼の頭脳戦になっているのも絶妙で、どうなるのかと終わりまで期待が膨らみっぱなしだ。
主席執政官アニルの想いもわかるし、賢人会議の言い分も分かるので、読み手も考えさせられるし、迷っているキャラクターたちが進もうとする姿にこちらも引っ張られた。
マザーシステムについてアニルの考えていること、彼の台詞が逐一、心に刺さる。彼がどれだけ人々に愛されていたのかが伝わってきて、故に悲しい。
全員が全力で本気だった。
クレアにしても、これまで信念としてきた考え方を破壊されて、やっと自由になれたわけで。最後の展開などは気持ちよすぎて、彼女の笑顔が見れたときに同じく嬉しくなれる。
サクラと錬も魅せてくれた。同じ悪魔使いだけれど、能力の特性は違うので、そこでお互いをどう攻略していくのか。お互いが抱えている想いがぶつかる。
面白かった。これからどうなっていくのか目が離せない。賢人会議や錬たちがどこに行き着くのか。月夜と真昼の関係、ディーとセラとクレア、挙げたらキリが無いけれど、それだけ楽しめる要素がある。
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ウィザーズ・ブレイン 〈6〉 再会の天地〈下〉 (電撃文庫 (1500))
- 作者: 三枝零一,純珪一
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/10
- メディア: 文庫
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