ほうそうぶ2 (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]
前置きに、「2」とあるけれど、二巻ではありません。これが一巻。
高校生の皇沙門は名探偵を目指しているのだけれど、中々機会に恵まれない。そこで名探偵である親父への依頼を勝手に引き受けて解決してしまおうと考える。その依頼とはとある学校に出没する兎レポーターの正体を暴くというものだった。容疑者は四人、果たして誰が犯人なのか。
凄い作品でした。予想の斜め上を行くとはこのことかもしれません。――ミステリーかと思って読んでいたら、ヒーローモノだった。
恐らく読んだ人は全員が度肝を抜かれたことでしょう。そういう意味でこの作品は大成功といっていいのかもしれませんが。
兎レポーターを追っていく上で、容疑者である美少女たちと仲良くなる主人公。見事にラブコメをしていて、登場するキャラクターだって可愛らしい。それぞれが個性的で面白い。
けれども、最後のヒーローモノになる部分が強烈。いっそのこと、途中から笑いと受け止めてしまえばスッキリするし、事実として読みながら半分笑えた。中華料理屋に入ったのに、寿司を出された。展開のぶっ飛び具合は凄い。
名探偵だという沙門に少々あきれてしまうことはある。名探偵だけれども、名探偵ではないとも言えますし、女の子は可愛らしいけれど彼は今のところ好きにはなれない。
これらが最初から分かっていて読むのなら印象も違うだろう。それに、展開が気に入るなら二巻は面白くなる予感はするのだ。
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ほうそうぶ2 (ほうそうぶ2シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 宮沢周,山×2
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/01/25
- メディア: 文庫
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