Infinity recollection

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電波女と青春男〈8〉 (電撃文庫) [感想]

電波女と青春男(8) (電撃文庫)

 

リトルスマキン。

 

青春女になったエリオの元に、どこかで見たようなリトルスマキンが現れる。昔のエリオのようにウチュージンだと言い張るリトルスマキンに、またも丹羽君は振り回される。

 

エリオはリトルスマキンにししょーと呼ばれ、宇宙飛行士になる特訓を始め、女々さんやリュウシさん前川さんとも遊び始める。丹羽君は丹羽君で迷惑がるのだけれど、やはり放っておけないし、丹羽君だって過去の状況を楽しんでいなかったわけではない。

 

昔のことを思い出させながら物語を読んでいくことになるが、このリトルスマキンは一体誰なのかという疑問はどこかに飛んでしまって、気付けば丹羽君と同じく読み手もその状況を楽しんでいる。

 

エリオはリトルスマキンと出合ったことで、宇宙飛行士への一歩を確実に踏み出すことになった。電波女を卒業したエリオの成長、それがよく分かる。一緒に特訓しながらも客観的に眺めているエリオ。丹羽君は、宇宙行くぞと言葉をなげる。

 

I can not fly.

 

リトルスマキンは本当に宇宙人なのかどうか。嘘か本当か、最後まで読まないと分からないし、分かりたくない。そこで行動する丹羽君は青春すぎる。

 

物語はおまけみたいで終わりが終わりに読めないので、これが続いていく毎日なら本当に楽しいと思える。青春ポイントをプラスにするために頑張っていた丹羽君の最終的な青春ポイントは、今の彼を表現しているような気がした。面白かった。

 

 Presented by Minai.