Infinity recollection

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リーディング 司書と魔本が出会うとき (角川ビーンズ文庫) [感想]

リーディング  司書と魔本が出会うとき (角川ビーンズ文庫)

 

エルグリッド大陸図書館で働く新米司書リィナは、館内では「モグラ」と蔑まれる地階位に配属されながらも、先輩司書であるジーンと共に日夜仕事に励む。しかし、ある「魔本」と出合ったことで、エルグリッド大陸図書館に隠された秘密を知ってしまう。

 

読解の異能者。

 

地階位は一番格下という意識が館内にあるので「モグラ」などと言われてしまうわけだけれど、実は一番大変で重要な仕事をやっているのが地階位。ここに入れる者こそが他にはない能力を持ったエリートなのだと途中で判明する。

 

「魔本」と呼ばれる危険な本と戦っていくリィナは良かったです。どの登場人物も魅力的に映りましたし、個性が出ていた。ある程度で引いて、キャラクターに幅を持たせていたのも次巻で期待が持てる。

 

また、ジーンの子供時代が壮絶なので、彼の葛藤や必死さが作品の魅力になっている。そんなジーンに対して彼の生い立ちを読み手は分かっているけれどリィナは知らないので、一生懸命に突っ込んでジーンの気持ちを乱していくリィナは、少し足手まといに見えてしまうところはあったかもしれません。

 

一巻にしては詰め込んでいた気がするけれど、暗い世界観や作品の持っている雰囲気は好きだ。面白かった。これからどんなリーディングが登場するのか楽しみ。

 

 Presented by Minai.

リーディング  司書と魔本が出会うとき (角川ビーンズ文庫)

リーディング 司書と魔本が出会うとき (角川ビーンズ文庫)