Infinity recollection

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アキハバラヴァンパイアナイト (MF文庫J) [感想]

アキハバラヴァンパイアナイト (MF文庫J)

 

七位連一さんの新作。

 

ホームステイでやってきた吸血鬼の兄妹に面食らうカズマだったが、兄妹は日本のサブカルチャー好きのオタクだった。二人に振り回されながら、オタクな日常に付き合わされるカズマ。そんなカズマの元に、幼馴染の雫が返ってきたから大変――雫はヴァチカンの特務部隊員で吸血鬼の天敵だった。

 

読んでいて楽しかった。

 

特に兄の存在がありがたい。日光が苦手なので妹とは違って夜型の生活なのだが、カズマが学校から帰ってくると即座に遊んでくれとせがむ。うざったいくらいにせがんでくるので、カズマもアニメ鑑賞会などに付き合うのだが、兄の明るい性格に終始振り回されるのが心地良い。

 

秋葉原に特攻したときもテンションの上がりようが尋常ではなかったですし、いや本当に好きなんだなと。エロゲーを前にして普通に購入できる幸せに絶叫し、街中で買ったばかりの甲冑を装着してしまうのだから凄すぎる。そしてご満悦。

 

妹も隠れオタク。強がりでアニメやゲームは嫌いだといってしまうが、本当は好きなので我慢している姿が可愛らしいですし、兄のオタク知識の間違いを指摘してしまうのがまたなんとも。兄とは違って日光が大丈夫なので、カズマの学校にやってきたりして王道の展開が繰り広げられる。学校は話に幅を出させるエッセンスで描写はあまりしないというのは上手い。

 

――もう楽しすぎるこいつら。

 

嫌々ながら付き合っていたカズマも、徐々に兄妹のことが好きになっていく展開は良い。何だかんだで自分も案外楽しんでいたのだと気付かされる。終盤の急展開も好きでした。雫が見せる反則級の強さが光ります。もっと兄妹とカズマの日常が読みたくなってしまいます。

 

面白かった。

 

 Presented by Minai.

アキハバラヴァンパイアナイト (MF文庫J)

アキハバラヴァンパイアナイト (MF文庫J)