Infinity recollection

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少女不十分 (講談社ノベルス) [感想]

少女不十分 (講談社ノベルス)

 

不十分な少女と作家志望の大学生のお話。

 

今は作家をやっているが、自分が作家志望の大学生だったころを回想するように物語は進んでいく。そんな設定なので最初は著者が主人公になっているということなのかな、と思ったのだけれど、どうもそういうわけでもないらしい。

 

著者らしくつかませない。

 

自分のことを指しているような記述もあれば、屈折した物語にどこまでが本当なのか、全て嘘なのか分からない。上手く煙に巻かれたというか、掌の上というか。

 

ただ、肝心の物語はとにかく読み難い。一人称で主人公の独白が続くので、肝心な部分が見えてこず、退屈な場面が続く。かと思えば、いきなり物語が動き始めるのでうっかり読み飛ばしそうになる。終盤で一気に話が動くので、そこまでは投げ出したくなる人も多いだろう。

 

最後は上手くまとめられました。原点回帰とはまさにそうで、納得でした。

 

 Presented by Minai.

少女不十分 (講談社ノベルス)

少女不十分 (講談社ノベルス)