Infinity recollection

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氷結鏡界のエデン8 悲想共鳴‐クルーエル・シャウト‐ (富士見ファンタジア文庫) [感想]

氷結鏡界のエデン8 悲想共鳴―クルーエル・シャウト― (富士見ファンタジア文庫)

 

第2楽章開幕。

 

シェルティスの秘密が公表されたことにより、騒然となる大陸。シェルティスは天結宮の上層部によって監禁されてしまう。モニカたちは思わぬ形でシェルティスが魔笛を宿していることを知り、チーム崩壊は危機に直面。その間にイグニドは計画の邪魔になる春蕾を誘拐してしまう。

 

理不尽に捻じ伏せられるシェルティスの姿が歯がゆい。

 

天結宮内の力関係というか政治的な思惑が交錯する中で、立場が危うくなっていくシェルティスと助けようとするが邪魔されるユミィの姿に何とも言えない気持ちになる。巫女が危ないと伝えても、まともに取り合ってくれないですし、あくまでシェルティスを拘束するために動いているのがいやらしい。

 

物語はシェルティスが魔笛を宿していることを知ってしまった天結宮の騒動と、心の整理がつかないモニカとシェルティスの関係を中心に描いているのだが、恋敵がユミィだったこと、ユミィとシェルティスが幼馴染だったことを知らされたモニカの心が任務で赴いた雪山のように凍り付いていた。けれど、それを一言で溶かしたヴァイエルは流石だった。熱い男です。

 

口では不器用なことを言うのだけれども、料理が出来たり色々と器用なのがヴァイエル。そんな直線で何もかも飛ばして一気に飛び込んでくる側面と、細かく冷静に分析できる彼は良い奴だ。

 

二人がもう一度握手を交わすことが出来たのはチームの力なのかな。

 

また、登場する人物が多いこと多いこと。あとがきにもあるがまさに総力戦。引きからして強烈なわけだけれど、つい次が気になってしまうし、展開に期待してしまいます。と同時に、生き残れるのか不安になります。どうにも戦力が足りないですから怖い……。

 

続きが楽しみだ。面白かった。

 

 Presented by Minai.