Infinity recollection

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泳ぎません。 (MF文庫J) [感想]

泳ぎません。 (MF文庫J)

 

水遁の術。

 

ひたすらプールサイドで繰り広げられる少女3人の会話劇。タイトル通りに本当に泳いでない。仮にも水泳部のはずなのに、スク水は着ているというのに全く泳いでない。ましてやプールを泳がず歩くとはどういうことか。もう、とことん泳いでないよ、コイツら。最高です。

 

個性的なキャラクターたちの絶妙な掛け合いに思わず笑ってしまう。

 

内容としては日常の些細な話題だったり、プールサイドで出来ることを行っていったりするだけで、それこそ喫茶店やらファミレスで近況報告するような、他愛もないものでしかない。けれども、八重と依子と日唯というキャラクターを通すことで、独特のニュアンスが生まれる。それが面白い。

 

依子はその言動からバカだなと和むし、日唯は発言と思考が独特でズレているのが良い。八重は一番まともそうだがそうでもなくて、主人公ポジションの特権である独白が読んでいて楽しい。仲間たちへの切り返しが良い。

 

とにかく永遠そんな3人の会話が続くので、物語としての緩急はありません。それが退屈に映ってしまうのなら、オススメはしない。まったり読んで、笑わしてもらって和む。そんな作品。

 

面白かった。

 

 Presented by Minai.

泳ぎません。 (MF文庫J)

泳ぎません。 (MF文庫J)