Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

“朧月夜” ヒカルが地球にいたころ……(4) (ファミ通文庫) [感想]

“朧月夜”ヒカルが地球にいたころ……(4) (ファミ通文庫)

 

ギクシャクの関係がさらにややこしく。

 

葵さんに彼氏のふりをして欲しいと頼まれ、その現場を帆夏に見られたことから関係がギクシャクしてしまった是光だったけれど、新たに登場したヒカルの愛人を名乗る少女、月夜子さんと出会うことで更にややこしいことに。

 

葵と帆夏の心が激しく揺さぶられる。

 

特に帆夏は、是光が月夜子さんと一緒にいることにヤキモチを焼き、そのせいで素直になれない行動をとってしまう自分に沈みこみ、誤解だと分かると明るくなり――とにかく感情の浮き沈みが激しかった。是光も是光で、ピンポイントで良い台詞を帆夏に残していくので、何やら押して引いての構図になっている。ヒカルが言うように、ハーレム王子の素質ありです。

 

また、葵にしろ帆夏にしろヤキモチを焼いてしまう態度が可愛らしくもあり、月夜子が登場したことで各々を合わせて修羅場が生まれているので、背中がむず痒くなりながら冷や汗をかかせられるという、キュートでありスリリング。

 

是光の言動にもやきもきさせられるのだけれども、全体としてみたときに彼は格好良さが際立っていて、惚れることに思わず納得してしまうといいますか……。ヒカルとのコンビも相変わらず楽しませてくれる。

 

事件の方は、粗方予想できてしまうのだけれど、ヒカルの家のことだったり葵の過去が分かったり、何より是光をめぐって展開される恋愛模様に一喜一憂させられたので満足でした。読んでいる間はニヤケ顔になっていないか不安で仕方がありませんでしたよ。

 

面白かったです。

 

 Presented by Minai.