Infinity recollection

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も女会の不適切な日常1 (ファミ通文庫) [感想]

も女会の不適切な日常1 (ファミ通文庫)

 

ハーレムラブコメかと思ったらサイコホラーだった。

 

序盤は日常系ラブコメの体で物語が進んでいくのだけれど、途中から雲行きが怪しくなる。ある事故に巻き込まれることで、未来を変える必要が発生した主人公が、偶然にも世界改変の力を与えられたことで、どうやったら自分の想像するハッピーな未来に行き着けるのか行動していく。

 

タイムスリップか平行世界なのか、詳しくは説明されないが事故を止めるために行動して、その行動からまた行動する必要に迫られてと、中盤以降のSF要素には楽しませてもらった。

 

それがどうだろう、読んでいくうちにサイコホラーになっているではないか。読み始めたときの印象からかけ離れたそのジャンルには度肝を抜かれた。実際に殺され殺されかけの描写には背筋が凍りますし、日常から乖離している雰囲気が気持ち悪い。

 

著者に見事に騙された。単純に凄まじいものを書いてきたなと、流石だ。

 

ただ、最後まで気になったのは、主人公の異常なまでのハイテンション。突っ込み役なのはいいのだけれど、煩いくらいに感じてしまったのは残念だった。それでもお話が面白かったので読み終われたけれど、苦手な人はとことん苦手なタイプの主人公だろう。

 

面白かった。

 

 Presented by Minai.

も女会の不適切な日常1 (ファミ通文庫)

も女会の不適切な日常1 (ファミ通文庫)