Infinity recollection

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OP-TICKET GAME (電撃文庫) [感想]

OP-TICKET GAME (電撃文庫)

 

人は誰もおっぱいが揉みたい。

 

彼らが目指していた”おっぱい”とは、一体何だったのか。おっぱいと魅惑的な名称をつけられた”何か”だったのではないか。揉めればどんなおっぱいだっていいのだろうか。いいや、違う。それは作中での彼ら自身が語るところだ。

 

男のおっぱいなど論じるまでもないし、いくら揉んでもいいと言われようが、揉めないおっぱいというものは存在する。物理的にではない、精神的に揉めない。好きな女の子のおっぱいは揉みたいが、好きでもない女の子のおっぱいを揉んでも何かが違う。彼らは悩み苦しみ、おっぱいを揉むという行為の真理へと到達したのかもしれない。

 

いや、凄いものを出してきましたね。高校生たちがおっぱいチケットを賭けてゲームする。OPチケットを手に入れた者は好きなクラスメイトのおっぱいを揉む権利が与えられ、――勇者となる。

 

戦略要素のある知略ゲームを楽しむというよりは、バカなことに真剣になった学生たちの青春エロコメを楽しむと言った方がいいだろう。故にこれまでの著者作品にあったシリアスさや人間の黒い部分は控えめだ。高校生の純粋な本心は出てきますけれども。

 

おっぱいを求めてゲームする姿とか、女子たちに気付かれないように秘密のやり取りをするだとか、好きな女の子を名前を言えずに牽制し合うだとか、もう小学生かいなと突っ込みを入れたくなる男子たちは楽しめました。著者の明るいお話も良いですね。

 

ただ、やはりゲーム性を求めてしまっていたので、今回登場するゲームでは満足できませんでした。シチュエーションは面白かったのですけれどね。男子高校生の青春に主軸がよっていたので、ちょっと違うかなと。おっぱいを揉みたい人は読めば楽しめるかもしれませんよ。

 

 Presented by Minai.