Infinity recollection

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キスから始まる戦機乙女(ヴァルキュリア) (MF文庫J) [感想]

キスから始まる戦機乙女(ヴァルキュリア) (MF文庫J)

 

著者の新作ということで購入。

 

キスをしないと世界に殺される。主人公が生き残りをかけて、女の子とのキスに挑む物語。こう書くとコミカル全開ですが、ギャグではないですし、むしろシリアスだと言える。某作品と同じと言われればそれまでですが、本作はよりセカイ系な印象を与えてくれる。

 

果たして自分は生き残る価値があるのか。世界に否定されているのだとしたら、自分は悪であり、存在してはいけないのではないか。そもそも生き残る打算で女の子に近づくのはアリなのか。

 

悩んでる主人公が良い。天使とか世界とか能力とか、詳細な説明がない故に、ボーイ・ミーツ・ガールなラブコメが映えている。

 

真面目に振り込みながらも、ラブコメをきっちりやるのは安心できる。新藤のラッキースケベ遭遇率は羨ましい限りですし、まあ裏で六道さんが暴走しているわけですけれどね。この六道さんが恋愛マスターを自称するわりに、作戦が大穴狙いすぎなので、結果として新藤が頑張るしかないというこの状況。本当に新藤は良い奴です。

 

――昨今の女の子は強い。新藤も守られる主人公だ。けれど、ヒロインの為に一生懸命、背中を押してあげられる姿は格好良い。これからもバトルじゃなくて、ヒロインと青春していってほしいかな。