Infinity recollection

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大日本サムライガール 6 (星海社FICTIONS) [感想]

大日本サムライガール 6 (星海社FICTIONS シ 2-6)

 

千歳、負けるな。めげちゃ駄目だ。

 

あれ、おかしいな。千歳を盛り上げる為だったはずなのに、そうなってない。いけません不憫すぎて目頭が熱くなってきた。もはやこれはネタの一つとして定着してしまったのか……。

 

頑張っている姿とか凄く健気で好きなんですけれどね。どことなく子供を見守る親の心境といいますか。よく出来たね、頑張ったね、そんな言葉をあげたくなる女の子なので、活躍して欲しいのですけどね。もう何か、勝手に下の兄妹がいるのではないかとか、貧乏なのではないかとか、もやしパーティしてるのではないかとか。勝手に頭の中で声まで再生されます。偏っているかもしれませんが、自分の中ではまさに、なのだよな。

 

閑話休題。

 

さて、今回はアメリカ合衆国中央情報局やら国防情報局やらから接触があってどうなることかと思いましたが、気づけば普通に会社経営していて一安心。一見して次章への布石と、一つの幕引き、分岐点のお話ではあるのだが、これが良くまとめられている。

 

先の参院選挙を見据えての構成だったのかは分からないが、日本の二大政党の立ち位置と思考を今一度考える機会を投げかけ、その他与党と野党のスタンスまでを分析していく政治的な面。加えて、杏奈の発案から所属アイドルを一人一人掘り下げていくアイドル的なエンタメ要素。最後に、ドーナツ屋の展開状況と由香里が一気にビジネス分野で活躍してからの一連の経営要素。

 

この全てがバランスよく配置されていて読んでいて気持ち良い。

 

これまでの要素を集約するかのように叩き込んでいるところは、颯斗や日毬が言ったように破壊と創造を象徴するかのような、作中での一つの終わりと始まりを感じさせた。

 

次は来年、待ち遠しい。

由香里に危機的状況が襲い掛かる気がして心中穏やかではないけれど、ワクワク胸を高鳴らせつつ気長に待ちましょう。

 

Presented by Minai.

大日本サムライガール 6 (星海社FICTIONS)

大日本サムライガール 6 (星海社FICTIONS)