Infinity recollection

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マグダラで眠れ (6) (電撃文庫) [感想]

マグダラで眠れ (6) (電撃文庫)

 

クースラかわいい!あれ?

 

フィネシスが可愛いのは当たり前なのだけれど、毒が抜けたクースラはヘタレ度合いが増しに増しているのです。ウェランドには散々からかわれ、イリーネにはそんなことでは愛想を付かされるぞと窘められ、もはや可愛らしい。

 

薬種商と硝子職人の関係を自らとフィネシスに当てはめて、関係ないと切り捨てられなくなったクースラの姿を弱さと取るのか強さと取るのか。物語は一時的な平穏の中でまったりしているので、考え方が変化したクースラという錬金術師を丁寧に読ませてくれる。読みながら想像する彼の表情は、一巻の頃よりも優しくなっている気がします。

 

また、お話の中で語られた「恋でだって死んでしまう」というのは、なるほどなと納得してしまった。色恋沙汰で死者が出るというのは、愛憎劇的な意味でだろうとしか考えないけれど、確かに歴史的に見ていけば、立場や状況では死に直結することがある。

 

さて、次はもっとイチャイチャできるのでしょうかね。何と言っても、素直に「その服似合ってるよ」が言えなかったわけですからね。どうなるか分かりません。角砂糖をゆっくり溶かしていくように、徐々に甘くなっていくのもいいかもしれませんよ。

 

マグダラで眠れ (6) (電撃文庫)

マグダラで眠れ (6) (電撃文庫)