Infinity recollection

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絶望系 (新潮文庫nex) [感想]

絶望系 (新潮文庫)

 

天使と悪魔と死神と幽霊が登場しての連続殺人事件。要素を詰めるだけ詰めてのド下ネタ全開の会話劇に絶句しました。中でも強烈だったのは全裸ロリ死神でしょうか。死神の印象を根底から壊していくのに加えて、容姿的なことも含めて全てズレている。他の登場人物も軒並みなので、君たちレッテルを拒否するが如くわが道を行っているねと。

 

それも全部読み終わってみれば後味の悪い読み応えは狙っているのだろうし、著者のやりたかったことは分かる。ラスト数十ページでこれまで読んできた物語を破壊すると共に、倫理観や価値観を逆転させてしまう。

 

ミステリーとかそういうジャンルではないのですね。ただただ、狂気に包まれていて絶望させられる。怖いもの見たさでホラー映画を見てしまうみたいに、ついついページをめくってしまいました。(書いてあることは理解できませんでしたけれど。)少し違うけれど「クビキリサイクル」とかは近いのではないでしょうかね。あとは、全く好きじゃないですが「ディスコ探偵水曜日」とかを思い出しました。とにかく凄い怖い本を読んだ。読み手によって賛否両論でしょうからオススメはしません。

 

あと、新作ではありませんからご注意を。

 

絶望系 (新潮文庫)

絶望系 (新潮文庫)