Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

藤原祐

ロストウィッチ・ブライドマジカル (電撃文庫) [感想]

藤原祐さんの新作。 登場人物たちは魔法少女のはずなのに、著者が描くそれらは、ダークで容赦なくおどろおどろしい。魔法の国の女王のための統合戦争に巻き込まれてしまった少女たちを主軸に、生き残りをかけての壮絶な殺し合い(絶望)と、一つの可能性とし…

煉獄姫 六幕 (電撃文庫) [感想]

最終巻。 ユヴィオールに全てを奪われた。アルトは幽閉されてしまいましたし、フォグとキリエは力を失ってしまっている。ここからどうやって逆転するのかというところで、それを見せてくれるのだから面白くないわけがない。 序盤から展開が盛り上がりに盛り…

煉獄姫 五幕 (電撃文庫) [感想]

残酷で綺麗。 物語の構成が本当に美しい。シリーズを通しての伏線が自然と繋がっていく様は、読んでいて気持ちが良いし謎が解明されていくことに心地よい高揚感が得られる。丁寧に作りこんでいるのが伝わってくるので、流石だなと納得してしまう。 ローレン…

@HOME (2) 妹といちゃいちゃしたらダメですか? (電撃文庫) [感想]

ハートウォーミング・ホームドラマ。 血の繋がっていない倉須家の日常を描いていく物語。一巻は響の話だったが、今回は三女の芽々子を中心に物語が描かれていく。芽々子はスキンシップが大好きな女の子なので、響に対しても距離が近い。また、家族依存症気味…

煉獄姫〈4幕〉 (電撃文庫) [感想]

法王庁の特務組織である奇跡認定局が動きだすことになるが、彼らは瑩国を混乱させるために議員や貴族を無差別に暗殺していくことを企む。要人が次々と暗殺されていく中、アルトとフォグにまで暗殺の手が忍び寄る。 アルトの成長。 これまで、戦うこととは一…

ルナティック・ムーン〈5〉 (電撃文庫) [感想]

完結。 世界を回帰させる。バペルに収束していく戦いもクライマックスを迎えて、生きる人間と死んでいく人間とに極端に分けられ、物語が一気に終った。 特にイユとフィオナは印象的。 これまでも危うかったイユだけれど、ついに心のバランスが壊れた。思考が…

煉獄姫〈3幕〉 (電撃文庫) [感想]

物語の闇が見えてきた。 ユヴィオールが進める王子暗殺計画。確実に目的を遂行しようとするしたたかさ、自ら凄腕の仲間を集めた手腕もそうですが、フォグに自分の本性を掴ませない彼の立ち回りが華麗。 加えて、集めてきた仲間にも物語の繋がりがあって。思…

ルナティック・ムーン〈4〉 (電撃文庫) [感想]

ルナが稀存種に目覚める。 半年が経過しているので、登場人物たちの立ち位置が微妙に変化しているのが、読んでいて嬉しかった。ルナやシオンは部隊を率いてケモノと戦っている姿を見て、成長したのだなと。 これまで以上にルナとシオンの繋がりが見えたし、…

ルナティック・ムーン〈3〉 (電撃文庫) [感想]

シオンが過去と向き合う。 これまで彼女は過去にあった出来事から、ケモノ狩りに躍起になっているところがあったが、その理由が明らかになる。シオンは故郷の人間を皆殺しにしているけれど、唯一の生き残りティーが登場する。 ティーには散々、嫌がらせを受…

煉獄姫 ニ幕 (電撃文庫) [感想]

煉獄の姫とその騎士の物語。今回はフォグのことを兄と呼び、アルトとは友だったという少女、キリエが登場する。この少女と出会うことで、都市は連続殺人鬼の切り裂き魔に怯え始め、二人は戦いに巻き込まれていく。 終始、楽しみながら読めました。世界観が魅…

ルナティック・ムーン〈2〉 (電撃文庫) [感想]

ウェポンとしての生活を送り始めたルナ。稀存種なのでその強さは群を抜いているかと思いきや、他のウェポンの足を引っ張るばかりで全然役に立てない。 集団戦に慣れていない、力の使い方を把握していない、などの理由はあるけれど、ルナはそんな不甲斐ない自…

レジンキャストミルク〈2〉 (電撃文庫) [感想]

あれ? 面白くないわけではないのだけれど……。 一言で表すのなら、読んでいて落ち着かない。鬱々とした物語の暗さ、それは別に気にならないのだけれど、視点の切り替えが多いからなのか読んでいて休む暇がない。読んでいて馴染めなかった。 加えるならば、基…

ルナティック・ムーン (電撃文庫) [感想]

藤原祐さんの最初の作品。 世界が『混乱』によって激変してしまい数百年。人類は過去の科学技術を使いながら生きながらえてはきたが、少しずつ衰退していた。機械都市バベルと、その直下にあるスラムを舞台に描かれる物語。 ダークSFな雰囲気が好きになれた…

@HOME 我が家の姉は暴君です。 (電撃文庫) [感想]

藤原祐さんの新作ということで購入。 両親を亡くし、倉須家に引き取られることになった主人公。いきなり6人も兄妹が増えることになったのだが、その6人は全員とも血が繋がっていないという。奇妙な関係の家族が織り成すホームドラマ。 いきなり家族が増えた…

アカイロ/ロマンス〈6〉舞いて散れ、宵の枯葉 (電撃文庫) [感想]

始まりと終わりが綺麗だった。 いつものように漫画パートで始まるわけなのだけれど、それが何とも切ない。これを読んでから本編にいくので、その対比とつながりに胸が熱くなる。 丁寧に進めてきたシリーズだけれど、今回もそれはしっかりしていて、予定調和…

アカイロ/ロマンス〈5〉枯れて舞え、小夜の椿 (電撃文庫) [感想]

全てがつながり、謎が明らかになる。 景介が鈴鹿の一族の争いに巻き込まれて始まった物語。今までに積み重なってきた伏線を回収しつつ、あれよあれよという間に怒涛の勢いで物語が展開された。 デートで良い雰囲気、明るい部分を読ませて、突き落とす。 枯葉…

レジンキャストミルク (電撃文庫) [感想]

ダーク学園ファンタジー 序盤を抜ければ後は素直に読めてしまうし、シリーズという意味でも一巻が楽しめるなら楽しめるのだろう。累計で見たときの掴みが上手いなと思わせる作品だ。 個人的に著者への印象なのだけれど、一巻としての序盤の掴みという意味で…

アカイロ/ロマンス〈4〉白日ひそかに、忘却の (電撃文庫) [感想]

秋津依紗子に関して調べるために、彼女の家を訪れることにした景介たちだったが、繁栄派も静かに行動を開始していて――枯葉の記憶に関する重大な秘密が判明する。 制服姿の枯葉が可愛らしかった。 唐突に高校へやってきた枯葉に景介は戸惑ってしまい、クラス…