Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

SF

魔法使いなら味噌を喰え! (講談社ラノベ文庫) [感想]

第1回講談社ラノベ文庫新人賞 大賞受賞作品 魔法の存在が明らかになって100年。人類は科学と共に、科学を凌駕する力として魔法を活用していった。しかし、魔法抑止物質「MISO」――the Material of an Impedimentto the Sorcerer’s Ordersが発見されたことで、…

サクラダリセット6 BOY、GIRL and -- (角川スニーカー文庫) [感想]

相麻菫からの久しぶりな連絡は、ケイに春埼で一緒になってゴミ拾いをして欲しいという要領を得ないものだった。彼女の指示に従って交差点のゴミ拾いをするのだが――その裏では、管理局の浦地が咲良田に存在する全能力の消滅を準備し始めていた。 サクラダリセ…

覇道鋼鉄テッカイオー (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

第10回SD小説新人賞 大賞受賞作 心身を極限まで鍛えることで、兵器をも超えた力を持つ存在・武侠。主人公カザンは武侠の中でも極限られた、一生童貞を貫くことを誓った者しか操ることの出来ない『童子神功』の使い手。そんな彼が、相棒のルゥランとともに…

ソードアート・オンライン〈7〉マザーズ・ロザリオ (電撃文庫) [感想]

仮想と現実の繋がりをより色濃く印象付けられた。 作品として仮想と現実の希薄さというのはこれまでも語られてきて、仮想が現実になったときの恐怖も語られてきたけれども、その二つの要素について違うアプローチで向き合っていた様に映った。 キリト視点で…

ヘヴィーオブジェクト 死の祭典 (電撃文庫) [感想]

スポーツ戦争。 全世界がしのぎを削るスポーツの祭典、テクノピック。スポーツの祭典とは言えど、そこは各国の思惑が入り混じるパワーバランスを図るための代理戦争に他ならない。「資本企業」の航空PMCに所属する少女が与えられた任務は、テクノピックで好…

魔法科高校の劣等生〈3〉九校戦編〈上〉 (電撃文庫) [感想]

全国の魔法科高校が集まり競い合う競技大会、通称「九校戦」。第一高校も当然参加することになるが、遠征メンバーは基本的に一科生で構成される。そんな中に、CADの調整を行う技術スタッフとして唯一、二科生の司波達也も選ばれることに――。 面白くなってき…

ソードアート・オンライン(6) ファントム・バレット (電撃文庫) [感想]

ファントム・バレット編。 《死銃》の正体に迫る下巻。仮想世界での死が現実世界にも反映されるという事件が暴かれていくのだが、そのトリックに背筋が凍った。キャラクターの台詞から状況を想像して、シノンと同じく恐怖した。冷や汗が出る。 これ以上の犠…

カナクのキセキ3 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

ダークエルフの聖神官ネウは、リーゼに唆されたカナクを追って旅に出る。黒夢の魔王となったカナクを討つと明言したオリヴィア女王に対して、カナクさんを元のカナクさんに戻すために頑張ると言い張るネウは、女王の命を受け銀獣人を探しに大氷山脈へ赴くの…

ソードアート・オンライン〈5〉ファントム・バレット (電撃文庫) [感想]

ファントム・バレット編。 ゲーム内で撃たれた男が現実世界で死亡するという事件が発生。そんなことが本当に起りえるのか。仮想課から調査の依頼を受けたキリトは、事件に関係する<死銃>と呼ばれるプレイヤーと接触を図るべく、銃と鋼鉄のVRMMO<ガンゲイ…

マージナルワールド2 (講談社BOX) [感想]

自分の携帯電話で、その携帯の番号に電話をかけると行ける異世界――圏内を舞台に、アガシオンと呼ばれる巨大ロボットとBAGsとの戦いを描くのが本作。世界観の設定が抜群に上手い。世界を想像して楽しくなってしまう。 一巻で主人公の光宮は嘯樹の敵討ちのため…

楠木統十郎の災難な日々 ネギは世界を救う (電撃文庫) [感想]

こまけぇことはいいんですよ。 楠木統十郎は気がついたら死んでいた――。自称、高次元生命体の猫耳ロリが言うには、己の存在をアノマリーというバグに世界ごと飲み込まれてしまい、アノマリーを倒さないことには永遠と死んだままらしい。猫耳ロリのミスで被害…

アイドライジング!〈3〉 (電撃文庫) [感想]

エリザベス予選。 あとがきの解説が何とも言い得て妙でした。アイドライジングというエンターテインメントを主軸にしながらも、同時にアイドルたちの日常エピソードを楽しむ学園祭も盛り込んでいるし、オペラ・オービットの四人が次への伏線を抱えていたりと…

サマー/タイム/トラベラー 〈1〉 (ハヤカワ文庫JA) [感想]

上巻。 実は読み終わるまで上下巻だということに気がつかなかった。タイトルに(1)と明記されているにも関わらずだ。そんなわけなので、続きを購入していない。失敗だ。これを書き終わったら直ぐに書店に足を運んでみるつもりではあるが、置いてあるだろうか……

ソードアート・オンライン〈4〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) [感想]

今までの物語が怒涛の勢いで繋がっていく流れに、読み終わったときに充足感に包まれました。仮想世界を動き回るキリトたちと共に、読み手も作品の世界に思考だけでもダイブしていたので、そこから戻ってきたときの高揚感は気持ちが良い。純粋に作品を楽しん…

ヘヴィーオブジェクト電子数学の財宝 (電撃文庫) [感想]

おっぱい村。 フローレイティアさんどうしちゃったんですか……。豪胆なお姉さまかと思っていたら、酔ったときは泣き上戸とは、凄まじい破壊力。クウェンサーにしなだれかかるミニスカサンサさんが可愛らしすぎました。 姉属性から妹属性に。 酔った勢いでクウ…

アンチリテラルの数秘術師 3 (電撃文庫) [感想]

虚数「i」。 北海道旅行に来たはずが、旅館の近くに飛行機が墜落して化け物まで現れる。事件に巻き込まれていく主人公たちと、どうしても災厄の数の力を借りるしかなかった適役の物語。どこまでも「i」をつき、いつまでもキミを「i」してる。 恋とは何なのだ…

問題児たちが異世界から来るそうですよ? あら、魔王襲来のお知らせ? (角川スニーカー文庫) [感想]

東のフロアマスターである白夜叉から招待してもらった火龍誕生祭。何でも北で開かれるらしいその祭の存在を黒ウサギより秘匿されていた問題児たちは、例によって参加したいと駄々をこね、ノーネームを飛び出していってしまう。 箱庭の広さには驚いた。改めて…

ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) [感想]

アルヴヘイム・オンライン。 「ソードアート・オンライン」から現実世界へと帰ってきたキリトだったが、ゲームをクリアしたにも関わらず、アスナが目覚めることは無かった。「アルヴヘイム・オンライン」に僅かな手がかりを見出したキリトは、眠ったままのア…

全滅なう (一迅社文庫) [感想]

第九シリーズ。 うわーむずむずするー。心臓を鷲掴みされたかのように胸が痛い。主人公が恋に悩んで何も手に付かなくなってしまう姿が青春だった。 相変わらず主人公は独特の切り口で独白する。その台詞は大抵、一気にまくし立てる様に押し寄せるので何とも…

ソードアート・オンライン〈2〉アインクラッド (電撃文庫) [感想]

どうやって話を続けるのかと思ってたら、ゲームが攻略される前の物語が描かれる短編集となっている。短編集というと、どれか一つ自分の好きな話が見つかって満足した、ということが多いのだけれど、この作品の凄いところは全ての話が面白いということ。 飽き…

ソードアート・オンライン〈8〉アーリー・アンド・レイト (電撃文庫) [感想]

短編集。 これまでの物語を補完するように、作中でもたびたび語られていた「圏内事件」、伝説の聖剣《エクスキャリバー》を獲得するまでを描く「キャリバー」、SAOデスゲーム最初の数日間を描く「はじまりの日」の三編で構成される物語となっている。 シノン…

魔法科高校の劣等生 2 入学編 下 (電撃文庫) [感想]

まず、冒頭で通貨の話をさせて欲しいのだけれど。デノミネーションを行なっているので通貨価値は百年前と変わらない、というような記述があるが、それを読んで著者は本当に未来を想定して書いているのだなと言うことが窺えてよかった。 百年も経てばそれなり…

特異領域の特異点 真理へ迫る七秒間 (電撃文庫) [感想]

未来を科学する。 特異領域理論により絶対だと思われていた物理法則は瓦解した。無から有が生み出せるようになり、政治経済の枠組は一変。世界のパワーバランスが崩壊したことで、日本が超大国になり平和が訪れた。 そんな世界を舞台に自称天才、無期停学中…

9S(ナインエス)〈6〉 (電撃文庫) [感想]

ADEM編、中巻。 核ミサイルが無効化されたが由宇は連れ去られた。闘真は由宇を助け出すために、現状の打開の策を探るが上手く行かない。そして、勇次郎が姿を現す。 そうは言っても今回はあまり進展がない。細々とした語られていなかった部分が語られる程度…

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫) [感想]

仮想世界に意識をダイブさせ、リアルな感覚を味わうことが出来るMMORPG「ソードアート・オンライン」。次世代のゲームとして注目されたのだが、ゲームは一度ログインするとログアウト出来ず、仮想での死は現実での死を意味するデスゲームだった。 現実に戻る…

ショートストーリーズ 3分間のボーイ・ミーツ・ガール (ファミ通文庫) [感想]

3分間をテーマにした短編集。 19人の作家たちがそれぞれ描く青春模様が良かった。それぞれが短編なので気軽に読めてしまうのも魅力です。そんな作品群の中から、気になったものをピックアップ。 「七年前のマリッジリング」本多誠 主人公の前にウェディング…

ブラック・ブレット 神を目指した者たち (電撃文庫) [感想]

突如として現れたウイルス性の寄生生物ガストレア。人類がその脅威に気付いたときには何もかもが遅かった。世界のあらゆる国土はガストレアに侵略され、人類は数少ない安全地帯に引き篭もり仮初めの平和で生きながらえていた。 東京エリアで対ガストレアのス…

魔法科高校の劣等生 1 入学編 上 (電撃文庫) [感想]

魔法というものが世界に認知され、一般化した日本。魔法は高度に技術科され、魔法を教える魔法科学校まで存在するようになっていた。学校では才能ある生徒たちが日々魔法を学んでいるのだけれど、才能がある生徒は一科生、才能の劣る生徒は二科生と明確に分…

ルナティック・ムーン〈5〉 (電撃文庫) [感想]

完結。 世界を回帰させる。バペルに収束していく戦いもクライマックスを迎えて、生きる人間と死んでいく人間とに極端に分けられ、物語が一気に終った。 特にイユとフィオナは印象的。 これまでも危うかったイユだけれど、ついに心のバランスが壊れた。思考が…

9S(ナインエス)〈5〉 (電撃文庫)

ADEM編、上巻。 勇次郎の痕跡をたどる由宇と闘真に追っ手が迫る。ADEMはミネルヴァの一件から組織存続の危機。そんな中、新に七つの大罪が表舞台に現れる。 印象に残ったのは、いなくなってしまった闘真を心配する麻耶だろうか。闘真の部屋まで訪れて、クッ…