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フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (富士見ファンタジア文庫) [感想]

フルメタル・パニック!12  ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (富士見ファンタジア文庫)

 

  12年間お疲れ様でした。「フルメタル・パニック!」シリーズにはとても長い間楽しませてもらって、納得の大団円でした。

 

 読後感が爽快感に溢れているだとか、漠然と良いだとか、そういうことではなくて。読み終わったときに、終ったなと、素直に受け止めていた。

 

 感慨深いものがあるにはあるのだけれど、それよりもまずは終ったのだと。満足感に溢れながら、でもどこか寂しい。終ってしまったのだなという思いもあって。

 

 先ほど納得と書いておきながら、何とも面倒くさい読者だ。

 

 自分が読み始めた頃にはもう既に結構な巻数が発売されていたわけだが、ここまで長いシリーズの終わりに立ち会うのは、実は始めてかもしれない。

 

 そも20冊超えるシリーズが少ない気もする。昔の本はあまり読んでいないので、本当にフルメタくらいなのだ。

 

 物語も上巻のあの引きから、見事に繋いでくれた。緩急を巧みに駆使して、登場人物それぞれに見せ場を作り、熱い展開を外さない。足掻きつつも青春を描ききる。

 

 ロボットアクションだったり、ミリタリーアクションだったり、SF入っていたりするのだけれど、行き着くところは青春。始めから変わらず青春。戦うボーイミーツガール。

 

 最後を含めて一連の流れを終始、直球で王道で攻めていて、最後らしい最後で、それが心地よかった。最後までしっかりと地に足つけて歩いた。美しかった。

 

 あの最後のページを読むために、ここまで読んだ。

 

 「面白かったのか?」という質問には、「肯定だ」と答えたい。真にエンタテインメントでした。ありがとうございました。

 

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