斬光のバーンエルラ 2 (MF文庫J) [感想]
個人的に好きなシリーズ。
王位継承云々もそうだけれど、まずは設定が好きですし、キャラクターも好感が持てて、可愛らしい。ファンタジーだけれど、ファンタジーらしさを感じさせないような、微妙なバランスを保っているのがまた良いのです。
そんなバーンエルラの大剣を巡っての大冒険は、二巻で少し落ち着いた。
落ち着いたとは言っても、物語が失速しているわけではない。これでも十分なテンポ。ただ、始めての旅からが怒涛の勢いだったので、相対的に幾分か落ち着いたということ。
それに今回はマーティンに占める割合が大きかったので、目的に沿って丁寧に進めていました。
途中、そもそものレネの父親(つまりは国王ですが)、彼が登場したのには驚きました。まさか序盤で登場するとは考えていなかったので。例によってレネは殴っていましたね。
しかし、国王が≪ネタバレネタバレ≫には、唖然としてしまった。いくらなんでも……、という想いがしなくもなかったです。レネの目的の大きな部分が欠けるわけですからね。
加えて、違和感がある反面、ここが上手いところでもあって。マーティンの問題を解決しつつも、レネが新しい目的を見つける切欠になっているし、これ以降に敵に追われる伏線が追加されました。いつかはやるところだと思うので、それが早く解決しただけだと考えると違和感も抑えられます。
キャラクターがやはり魅力的。
今回は特にマーティンが可愛らしくてよかった。口絵、挿絵を見た段階で気付いているとは思いますが、女の子なので、立場ならではの流れから、レネの男らしい対応。更に女の子らしいマーティンの対応と、もう、身悶えしてしまいます。
レネの周りにはハーレムが形成されていますが、それまでが明るい女の子ばかりだったので、冷静な女の子というのは新鮮で良い。可愛らしい。
また、デュランが暗躍しているのも楽しめる要素で、彼が動いてくれることで伏線が着々と出来上がっている。続きが気になります。
面白かった。
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- 作者: 穂村元,千葉サドル
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
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