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シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と青の公爵 (角川ビーンズ文庫) [感想]

シュガーアップル・フェアリーテイル  銀砂糖師と青の公爵 (角川ビーンズ文庫)

 

 面白かった。

 

 世界観と設定が気に入っていますし、文章も綺麗で、物語りを丁寧に書いてくれるので、とても読みやすい。奇をてらうわけではなく、シンプルに王道をやってくれるのも好感が持てます。

 

 二巻は品評会から二ヵ月後のお話。

 

 まさか、ジョナスが再登場するとは思わなかった。前回は駄目っぽさを一手に引き受けて、アンの引き立て役に回っていたジョナスだったが、今回もその期待を裏切らないダメ具合。

 

 いっそ清清しいほどに嫌がらせをするその姿は、一種の神々しさを覚えます。

 

 今後は彼も成長するのだろうな、アンとの関係がどうなるのかな、そんな期待をせずにはいられません。キャラクターとして面白いです。

 

 また、シャルとアンの関係が魅力的なのは変わりません。今回のことでより絆が深くなったのかなとか、シャルがアンのことを意識し始めているのも良くて、物語が広がる。

 

 ちょっとしたことで反応するアンにシャルは戸惑うし、自然と彼女のことが気になっているのだなと。加えて、ヒューが良い動きしすぎでしょう、真の格好良さかもしれません。

 

 物語としては、公爵に頼まれてある妖精そっくりの砂糖菓子をアンが作る、ということだけれど。案の定というか、悲しいけれども温かい話がそこには展開されて。

 

 公爵がそこまでこだわる理由を語ることで、本来の公爵の姿が見えてくる。職人として一歩も引かないアンの凄さが見れたので良かったです。

 

 そんなわけで二巻も楽しめた。続きが気になるところ。

 

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