Infinity recollection

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思い出したくもない人生最悪の96時間 (メディアワークス文庫) [感想]

思い出したくもない人生最悪の96時間 (メディアワークス文庫)

 

 タイトルから凄く期待して読んだのだけれど、拍子抜けしてしまった。

 

 サスペンスということであったし、あらすじからも弟の他殺死体を発見し、第一発見者として警察に追われる主人公ということで、どうにかして警察から逃げつつ犯人を捕まえる話かと想像していた。

 

 ある意味、全くの見当違いだったようだ。

 

 序盤は警察に追われる立場となったことで緊迫感があるし、四日間での出来事なのだろうから、これからどうなるのだろうという期待感も強いのだけれど、すぐに雲行きが怪しくなる。

 

 まずは本編の合間に挟まれるアメリカの軍事的なやり取りだ。会議から始まって、徐々に作戦を実行するというような流れになる。終いにはミサイルがどうのという話になり、まるで軍事モノ。

 

 そういう作品が嫌いというわけではないし、むしろ好きだ。なのでハードボイルドにこの方向性を繋げるなら繋げるでいいとも思ったのだが、物語のバランスが悪すぎる。

 

 弟の死から国家を揺るがす陰謀が判明するのは、いささか飛躍しすぎな気もするし、軍事用語にしても並べた感が強くて楽しめなかった。

 

 途中で物語が変わってしまった。

 

 警察に追われながらも犯人を主人公が追っていく物語が読みたかったのに、いつの間にかドンパチやらかしていて軍事モノを読まされていた印象。

 

 結果として、合わなかったということだろうし、面白くなかった。

 

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