ライトノベルの神さま (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]
第9回SD小説新人賞 佳作受賞作
大学生の浩介は、ある日ライトノベルの神さまを名乗る女の子、栞に出会う。よく分からないうちにライトノベルのような恋をさせるという契約を結んでしまい。浩介のお約束だらけなラブコメの行方は――。
惜しい、という感想が読み終わったときに最初に来た。
お約束のラブコメをする、それは楽しめそうだったのだけれど、読んでみるとその楽しさは期待よりも下で、面白味が少なかった印象。
説明するのが難しいのだけれど、登場人物が淡白で典型的であることに加えて、物語も始めからお約束をやることは分かっているので、新鮮さを感じることが少なかった。
場面を切り取ったときに、印象に残る場面があまりない。
大学生を主人公にしている部分で違いが出ていることを期待したが、そこはあまり見られなかったのも残念だった。
最終的なオチが≪ネタバレネタバレ≫ということだけれど、淡々と読めてしまうせいで感情が動くことは少なく、佳枝にしてもうーん、と首を捻る程度に収まった。
全体的に平均点は取れている気がするのに、まとめてみると平均点を下回ってしまったような印象。あっさりしているのが裏目に出ている作品。惜しい。
Presented by Minai.
- 作者: 佐々之青々,羽々キロ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/10/22
- メディア: 文庫
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