生贄のジレンマ〈中〉 (メディアワークス文庫) [感想]
流石に上中下という三巻構成。
そんな中での真ん中という立ち位置の本作。正直に表現するなら長いという印象が終始付いて回った。
言い方が悪いかもしれないが、本編通して最終章のパワーゲームへの繋ぎに過ぎないので、そこに至るまでの過程が退屈だ。人数を減らす速度がゆっくりなので、そこで停滞している印象を受けてしまった。
登場人物の内面を丁寧に描いている、といえば見栄えはいいのだけれど、もう少し盛り上げる場面が多くても良かったのではないかと考えてしまう。プールで全裸は良かったけれどね。
ゲームへの真の参加。
理不尽な状況の中で、今まではクラスで協調し合って生き残ろうという雰囲気があったが、それが崩壊。生き残るためには手段を選ばない、クラス内でのサバイバルゲームに突入。
最終章までは退屈だが、登場人物の心理を描いているので、ある意味ではその変化が如実に現れるのは良くて、全ては最終章に詰まっているとも言える。
次がとても気になるところだ。
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- 作者: 土橋真二郎
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
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