Infinity recollection

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ルナティック・ムーン〈3〉 (電撃文庫) [感想]

ルナティック・ムーン〈3〉 (電撃文庫)

 

シオンが過去と向き合う。

 

これまで彼女は過去にあった出来事から、ケモノ狩りに躍起になっているところがあったが、その理由が明らかになる。シオンは故郷の人間を皆殺しにしているけれど、唯一の生き残りティーが登場する。

 

ティーには散々、嫌がらせを受けてきたシオンなのだが、それでも彼女を助けたいと思うし、死んで欲しくはないと考える。ケモノを殺す為に戦うのではなくて、ティーを守るためにケモノと戦う。

 

そんな具合に、随所でシオンの考え方が変わってきていることが読み取れるし、その影響を与えたのは間違いなくルナ。ティーにしても嫌がらせをしていたときには感じなかったものが、視点が変わったことで見えてきている。

 

シオンとルナの関係性も気になるけれど、ティーとシオンの関係性も今後どのようになっていくのか楽しみ。

 

ルナとシオンの距離感が良かった。

 

任務に行くにしろ、その準備にしても、お互いが近付きたいけれど近づけない、距離をはかりかねているぎこちなさが青春。戦えば意気もぴったりだけれど、日常ではまだまだ。

 

物語が暗いのはそうだけれど、今回は明るさも感じられたのは良かった。カロマインの言動は暗黒でしたが……。他にも稀存種が集まったりとやっていることは広い。面白かった。

 

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