烙印の紋章〈8〉竜は獅子を喰らいて転生す (電撃文庫) [感想]
オルバが格好良すぎる。
物語を丁寧に描いてきただけに、終盤の盛り上がりが凄い。ギル・メフィウスが死んで、オルバが影武者として生きてきたわけだけれど、そんなオルバが演じたギルも死んだ。
改めて選択が迫られる。
ギルという仮面を捨てたはずのオルバ。けれど、悩みながらもギルに戻る決断をする。それは同時に、オルバという存在が死ぬということ。シークの本当にいいのか、という問いかけは良かった。
今回はこれまで剣を交えて戦ってきた国の武将などが次々に登場し、オルバのことを語る。それが熱い。敵だったものが仲間になりそうな雰囲気があるからなお更だ。
また、ビリーナの存在がやはり大きい。
オルバの中で彼女の存在は徐々に大きくなっていったことは物語を読んでいれば分かるけれど、終盤で見せたオルバの動揺は素直に良いなと思えたし、人間味が出てきた。彼女を助けにオルバが登場した場面には鳥肌が立つ。
そして、ビリーナの一言がオルバに刺さる。
ここからはオルバ一人で戦うのではない。ビリーナを始めとして、周りの力を借りて戦うことになる気がするので、そこにも注目だし、グールとどのように戦うのかも期待してしまう。
面白かった。続きも読む。
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