電波女と青春男 SF(すこしふしぎ)版 (電撃文庫) [感想]
SF(すこしふしぎ)版ということで、『電波女と青春男』一巻をリメイクするかのごとく、オリジナルの一巻とは少し違う別バージョンで展開される物語。
最終巻を読んでからSF版を読んだのだけれど、今までを振り返りつつも新鮮に読めた。物語の進み方はオリジナルと変わらないのだけれど、エリオの口調が変わっていたり、リュウシさんや前川さんとの出合いなど細かく変わる。
今度も真は自転車で空を飛ぶ。
これで三度も空を飛んだが、次があったとしても真は空を飛んだと思わせてくれるのが良い。何度でも空を飛ぶ気がするし、それは宇宙人を地球人にするための青春。
不思議に磨きがかかっているエリオの電波攻撃に辟易をする丹羽君。けれども、周りのキャラクターの一言が真に刺さり、読み手にも同じように刺さった。
リュウシさんと前川さんの行動は大きい。エリオの友達という疑惑がかけられた丹羽君は、転校生という肩書きも相まって途端にクラスに馴染めなくなる。
それでも接し方を変えなかった二人は本当に良い人。自然とそれが出来てしまう人は凄いなと思える。また、星中さんとの電話が真の力になったいて。席から立ち上がった丹羽君は格好良い。
面白かった。
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- 作者: 入間人間,ブリキ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/04/08
- メディア: 文庫
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