Infinity recollection

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物理の先生にあやまれっ! (集英社スーパーダッシュ文庫) [感想]

物理の先生にあやまれっ! (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

 

物理を軽く超越する巨大ゴーレムAAEが突如現れたことで、世界は混乱する。日本にも7体の内の1体がアキバに出現し、日本中から高校生21人が選ばれてパイロット候補として生活することに。

 

青春ラブコメ。

 

放り投げるごとく物理の限界を破るゴーレム。そんな理系的な側面はあるが、中身は青春やラブコメが主軸となっており、読みやすい。逆に、物理云々を期待していた人は肩透かしを食らうかもしれない。

 

主人公の橋良九星はまさに学生らしい。頑張ってもある程度までしかいけないだとか、何かを応援しても熱が入る意味が分からないだとか、本人は諦めているつもりはないが現実と限界を自分の中で折り合いをつけている。

 

そんな主人公が同じくパイロット候補の綾瀬川椛と出会うことで、こいつには負けられないと本気になっていく。また、綾瀬川椛というキャラクターも自分勝手でなので、九星と出会うことで変わっていくのは良かった。

 

彼女が抱えている悩みは終盤で明かされるけれど、思えば登場する女の子たちは何かしらの悩みや考えが頑なになっているところがある。それを説教と気合で前を向かせるのが主人公の九星で、そこが作品の魅力だろう。

 

特に幼馴染は良かったです。九星のことが最初から大好きでMでアホの子。彼女のことを一番分かっているのは九星という関係性は好きですし、環境面で不運な女の子なので是非とも幸せになってもらいたい。

 

終盤での主人公の台詞は熱かったし、ヒロインたちが惚れていくハーレム展開も楽しめたには楽しめた。けれども、物理なお話を期待したのは事実であるし、これからヒロインが増えていくであろうことに期待しつつも思うところもある。また、序盤は退屈だったのでそこは残念。

 

 Presented by Minai.

物理の先生にあやまれっ! (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

物理の先生にあやまれっ! (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)