火の国、風の国物語8 孤影落日 (富士見ファンタジア文庫) [感想]
過去編。
北との戦いが一先ず片付いて、アレスとミーアは次の任務に就くのだけれど、その行程の中で、ミーアの口からジェレイドたちが反乱を起こした過去の話が語られていく。
ミーアが〈風の戦乙女〉と呼ばれるようになった経緯、メリステルやオリビアが反乱軍に加わることになった経緯、ディオール、モンフォード、ボルネリア領を奪った経緯。興味をそそられる話ばかり。
アレスが強いことは直感的に伝わりやすいけれど、ジェレイドが凄いということは伝わり難い。それが今回、改めてジェレイドは凄い奴だったのだと認識させられた。
一軍の将とはどうあるべきか。ジェレイド自身も間違えながら、弱さを隠しながら、必死に強く冷酷であろうとするジェレイドの姿が格好良い。彼が成長することで、反乱軍も成長した。
過去の話をしていただけに、本編はそれほど進まないのかと思いきや、終盤で激変する。パンドラが放った台詞がアレスに突き刺さると同時に、フィリップの今後の扱いがどうなるのかとても気になる終わり方をした。
面白かった。続きも読みたい。
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- 作者: 師走トオル,光崎瑠衣
- 出版社/メーカー: 富士見書房
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