はたらく魔王さま!〈2〉 (電撃文庫) [感想]
店長代理。
日夜マグロナルドで仕事に励む魔王様なのだけれど、このたび店長代理に昇進。向かい側オープンしたセンタッキーフライドチキンに負けないように、職務をこなすのだが……。
相変わらず思うけれどもネーミングが面白い。物語に登場する企業はどこか聞き覚えのあるものが多いのだが、変化させつつ聞き覚えがあるなと分からせる。読んだときにそう来たかと、それだけで楽しめてしまうセンスは凄い。
隣人さん。
魔王が住んでいるボロアパートに引っ越してきた鈴乃。古風な口調に和服黒髪の彼女は、何とも掴めない不思議な立ち位置でこれまでの関係をかき回してくれた。ラブコメの雰囲気から千穂と争ってくれたので二人とも魅力的でしたし、かと思えば敵か味方かと不安を煽る。
都会の生活に慣れていないためか、突拍子もない行動をするので可愛らしいです。それでいてお弁当を魔王に作ったりしてしまうので、アピールはバッチリ。魔王城に入って料理までしてしまうのだからとけ込み具合が素晴らしい。まあ、それを見たからこそ焦る千穂やら勇者なわけだけれども。
また、従業員を守るために魔王が立ち上がるのは良かった。管理者たるもの部下の安全を保証しなければならない。しっかりと真面目な人間生活をおくっている魔王さまなのでした。
魔王に勇者を暗殺しようとする刺客に対して、これまた異世界に帰れなくなってしまったので、おそらくは魔王城の住人が増えるのだろう。一体、六畳一間に何人住む気なのかしら……。
面白かった。
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