調停少女サファイア1 (富士見ファンタジア文庫) [感想]
最後の竜の調停者であるサファイアは、少年エオンと月エルフのレミと共に旅をしているのだが、その旅の途中でケンタウロスの野営地にたどり着く。ケンタウロスに歓迎されるサファイアたちだったが、そんな彼らはある問題を抱えていた。
サファイアのギャップが面白い。
普段は方向音痴でドジな女の子だけれど、調停となると雰囲気が一片。気温が下がったかのように冷静になり、高度に政治的なものの考え方をする。双方の意見を聞き、どちらもが最小限の損ですむように終結させる。
国家存続のために有効ならば手段を選ぶべきではない、として時に冷酷なことを実に自然と言ってのけたりもする。普段が普段なので、彼女の存在が作品を引き締めてくれてよかった。
物語は一巻ということもあり、世界観の説明だったり、どんな物語に仕上げていくのかという道筋を丁寧に示してくれていた印象を受けた。
世界に様々な種族がいるので、彼らと出会うことが既に面白さであるし、事件や悩みを調停しながら繋げていくことで、最終的な巨大な事柄を調停するという流れにも好感が持てた。エオンの扱いもなるほどなと思わせる。
面白かった。次でどのようになるのか気になる。
Presented by Minai.
- 作者: 瀬尾 つかさ,優木きら
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2011/06/18
- メディア: 文庫
- クリック: 11回
- この商品を含むブログ (6件) を見る