ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) [感想]
アルヴヘイム・オンライン。
「ソードアート・オンライン」から現実世界へと帰ってきたキリトだったが、ゲームをクリアしたにも関わらず、アスナが目覚めることは無かった。「アルヴヘイム・オンライン」に僅かな手がかりを見出したキリトは、眠ったままのアスナを救うため仮想世界へとログインする。
他のゲームにアスナがいるのではないかという情報を手に入れたら、迷わず助けに行く。SAO事件に巻き込まれた一人でありながら、もう一度VRMMOをプレイしようと思う。その信念とアスナに対する想いがキリトの行動から伝わってきました。
キリトさん無双。
ALOがレベル概念がないスキル重視のVRMMOであること、SAOのデータを引き継いでいることが、キリトをログインした段階から最強にしているけれど、一番大きいのは経験の差、というのは美しい。そのために現実でも剣道の件があるのかな。妹との伏線にもなっていたら更に綺麗。
SAOを生き抜いた。確かに生きてきたことが経験として蓄積されていっていることが嬉しかった。仮想世界だけれど、紛れもなく現実だった。デスゲームをプレイしたキリトの考え方が、ALOでも変わらないことに安心する。
また、SAO内での知り合いに現実世界で出会うことにワクワクさせられましたし、短編集に登場したキャラクターを無駄にしない演出も流石。ユイがナビゲーション役で再登場してくれたことが何気に嬉しい。場を盛り上げるのもそうだけれど、脇役の立ち位置がいつも絶妙なので、読んでいて凄いなと関心してしまう。無駄がない。
妹、直葉のときめき。
義理の妹であることが判明した直葉は、和人のことを意識し始めるのだけれど、和人にはアスナという大切な人がいる。そのことを直葉は知っているので、恋する乙女の心情が切ない。しかも直葉はALOのプレイヤーでもあるので、ゲーム内でキリトと出会うことになる。
兄と知らずにキリトと接する直葉。キリトへ向ける感情に戸惑いを隠せない彼女が可愛らしいですし、キリトが和人だと分かったときどうするのか楽しみで仕方がない。
バトルも熱い。サラマンダーとの一線はいいですね。面白かった。
Presented by Minai.
ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫)
- 作者: 川原礫,abec
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/12/10
- メディア: 文庫
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