俺の妹がこんなに可愛いわけがない 9 (電撃文庫) [感想]
短編集。
普段はスポットが当たらないキャラクターの視点で、これまでの物語を振り返っていく、回想していくような構造になっている。そのため、一人称は新鮮でしたし、脇役からの視点でもあるので、周りからはそう見えているのかと新しい発見がありました。
物語は京介がフラれてしまった後を描いているわけだけれど、ここでフラれるまでの黒猫の恋愛模様を妹である日向の視点で読ませてくれるのが面白い。妹から見ても痛い姉、そんな姉が妄想に恋をしていると思い込む妹の心情が楽しかった。
シスコン自慢大会。
京介と赤城がいかに自分の妹が可愛いのか話し合っていたら、いつの間にか気持ち悪い小競り合いに発展していたという話。お互いに写真を見せ合ったり、いかに妹が可愛いかの思い出を放出していくわけだが、どっちも十二分にシスコンでドン引き。
お互いにお互いの首を絞めていくように大やけどを負う二人。別の話で桐乃と瀬奈が、これまたどっちの兄貴がよりシスコンなのかで言い争いになるのだから凄い兄妹だ。
表紙のウェディングドレスは終盤に明らかになる。――なるほど、そういうことだったのですね。友人の自転車のセンスに引きつつ、いやむしろ崇めつつ、爆走していく京介の度胸は流石すぎた。逆さになっていっそ清々しく格好良い。
面白かった。
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俺の妹がこんなに可愛いわけがない 9 (電撃文庫 ふ 8-14)
- 作者: 伏見つかさ,かんざきひろ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/09/10
- メディア: 文庫
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