Infinity recollection

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ドラゴンライズ (ガガガ文庫) [感想]

ドラゴンライズ (ガガガ文庫)

 

人と竜が争う世界。その世界で、ギルド「グライズ」に所属する剣士ノラと魔導師アイの凄腕姉妹コンビ+半人前の双剣士フレイクは、竜に怯える町を守護していた。ある日、竜に襲われていた剣士を助けることになった三人だったが、助けた剣士は王宮警備隊で――。

 

少女カーチスを王宮まで護衛することに。

 

これは予想外に面白かった。王道のファンタジーではあるのだけれど、付け加えられた設定が次の展開を期待させるものばかりなので、つい読みたくなってしまう。

 

特に敵として登場する竜が魅力的だ。

 

竜はそれぞれに特性を持っており、炎や雷といったファンタジーの基本属性から、酸や毒などの変り種まで様々なものがある。巨体からその能力を惜し気もなく行使する姿はまさに怪物。次にどんな特殊な能力を持った竜が現れるのか楽しみだ。

 

また、竜は人語を理解する知性を持っているので、襲い掛かってくる竜と会話できるというのも作品を盛り上げる要素だ。悪い奴は悪いと分かるし、その巨体以上に言動から恐怖することもできる。高位になればなるほど頭は良いし、人に化けることも出来るので、まるで人と人が戦っているような、スケールを合わせた戦いも見れる。

 

この臨機応変に作品の幅を広げられるのは強みであり面白さ。

 

物語は半人前のフレイクが、ノラとアイと何故一緒にいるのかということから、少女カーチスが竜に追われる理由を中心に描いている。中盤以降の展開には駆け足な部分もあったけれど、竜王の復活など重要な部分も伏線として残されているので、このまま頑張ってもらいたいシリーズだ。

 

面白かった。

 

 Presented by Minai.

ドラゴンライズ (ガガガ文庫)

ドラゴンライズ (ガガガ文庫)