魔法戦争 (MF文庫J) [感想]
七瀬武は二年前のある出来事を抜きにすれば普通の高校生。魔法などという非科学的なものとは一切縁のなかった彼が、見たことのない制服を着て倒れていた少女、相羽六に関わったことで運命が大きく揺れ動く。
魔法使いになりまして。
物語からは唐突に魔法使いになってしまった七瀬武の戸惑いが見て取れる。魔法世界に行ったり、魔法使いの抗争に巻き込まれたりと見事に日常が破壊されていくのは王道だろうか。設定を出すタイミングを計りつつ、少しづつ解説していくのは親切。一巻ということもあって、世界観や設定の説明を丁寧にやっていた印象。
また、中盤からは彼が引きずっている二年前の背景が見えてくる。ここで弟との確執を描いていくことになるのだが、これがまた厄介極まりない。今後の展開にも大いに影響してきそうな引きだった。
しかしながら、魔法と世界観のスケールから想像していたバトルは期待してたものより小規模なのは残念。始まりで魔法も知らない段階なのだから事が大きくならないのは分かるのだけれど……。魔法がスタイリッシュに飛び交うのを期待していた。
平行世界での生活がこれから始まるので、第二の学園生活と魔法組織をどのように絡めて行くのか気になるところ。面白かった。
Presented by Minai.
- 作者: スズキヒサシ,瑠奈璃亜
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/11/23
- メディア: 文庫
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