Infinity recollection

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フルメタル・パニック! アナザー2 (富士見ファンタジア文庫) [感想]

フルメタル・パニック!アナザー2 (富士見ファンタジア文庫)

 

民間軍事会社「D.O.M.S.」に就職することになった達也だったが、あるクライアントと模擬戦の結果で揉めたことにより、一時的に日本へ帰されることに。物語では、達也が本来いるべき場所である陣代高校が描かれていくと共に、新型ASが登場する。

 

――ブレイズ・レイブン。

 

新型は格好良いの一言だろうか。まだ達也の機体と決まったわけではないけれども、主人公機らしく特殊ギミックがついていたりしてロマン溢れる仕様だった。扱う武器も、日本刀を模した単分子カッターなのだから熱いですし、仲間のピンチに颯爽とブレイズ・レイブンを起動させる達也がこれまた良い。

 

AS乗りとしての才能を開花させつつある達也は、作中でも自らが行っていることを反芻するわけだけれど、まだ最後の一歩で境界線を踏み越えてはいないので、本人としても実感を宙に浮いたようなものとしてしか捉えていません。

 

対して、達也の教育係となったアデリーナは、達也のAS乗りとしての才能とセンスを改めて目の当たりにして、彼を引き込んだことが正しかったのか悩みます。これから戦いが激しさを増しそうですから、両者の認識の違いと、まだ希薄な現実感がどう影響してくるのかは注目。

 

学生らしさ。

 

陣代高校での学園生活は楽しませてもらった。やはり日常でドタバタあってのフルメタな気がするので、登場人物たちが高校生らしく明るく会話しているのは嬉しい。アデリーナとクララが陣代高校にやってくるのは王道だ。

 

常識はそこそこあるが、日本が初めてなアデリーナが物珍しそうに様々なことに挑戦していく姿が可愛らしかったですし、クララはクララで日本人いじょうに日本人らしい。放課後が本当に楽しそうに映りました。そして、問題の夕食へ……、女の子がそのような言葉を口にしてはいけません、最高でした。

 

学生生活を描きながらも、ASで魅せるバトルも押さえてありバランスが良い。面白かった。

 

 Presented by Minai.