Infinity recollection

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GENEZ‐7 ジーンズ (富士見ファンタジア文庫) [感想]

GENEZ‐7 ジーンズ (富士見ファンタジア文庫)

 

物語もクライマックス。

 

バレンタインデーに浮かれる海神学園がまぶしいです。急接近した謙吾とユキナもそうだけれども、彩離までもが恋をしているというのだから周りの反応も面白い。そして林先輩と亜佑美部長は、今回のバレンタインの主役だ。

 

隠れて亜佑美部長に好きな人はいるのか聞いてしまう林先輩には、こっちまで恥ずかしくなってしまうが、それ以上にみんなの目の前で告白までしてみせるのは恥ずかしくもあり勇気がある。亜佑美部長も唐突な告白に戸惑い怖がっている姿が印象的。

 

バレンタイン当日は服部一徹によるテロが巻き起こったけれども、物語の流れそのものが二人のためにあったのは素晴らしい。

 

痛い場面はとことん痛く、著者の持ち味を存分に表現しているのは魅力の一つ。精神的にも肉体的にも亜佑美部長を削ってくる服部はプロでしたし、それを見ているしか出来ないユキナの心も痛い。林先輩も怒りを抑えて冷静に対応する様はプロでした。

 

改めて全体を見てみると、一本の映画のように服部一徹という圧倒的な悪を倒す形になっていたのは分かりやすくて美しい。また、GENEZの謎が明らかになるとともに、まさかのキャラクターが敵に寝返ってしまうので、続きが気になります。

 

面白かった。

 

 Presented by Minai.

GENEZ‐7 ジーンズ (富士見ファンタジア文庫)

GENEZ‐7 ジーンズ (富士見ファンタジア文庫)