Infinity recollection

ライトノベルを中心に感想を載せているサイト。リンク+アンリンクフリー。

クロス×レガリア 吸血姫の護りかた (角川スニーカー文庫) [感想]

クロス×レガリア 吸血姫の護りかた (角川スニーカー文庫)

 

トラブル解決を1回千円で請け負う戌見馳郎は、少女ナタと出会ったことで彼女のボディガードをすることになるが、そこへ人の氣を喰らう吸血鬼、鬼仙がやってきて。馳郎はナタを守るために戦うことに。

 

分かりやすいというのが最初に印象としてくる作品だ。それは物語の展開のさせ方もそうですし、戦闘や日常などの細かい描写にしても、とても読みやすくて分かりやすい。頭の中に違和感なく世界が描けてしまうのは流石でした。単純に上手い。

 

そこまで細かい描写を繰り返すわけではなく、あくまで簡素に必要なことを凝縮して表現してくれるので、読み手としても情報を吸収しやすい。ある意味でライトノベルの底力を見た。

 

少年漫画のように、主人公が作品を引っ張っていくのが魅力。

 

これも分かりやすさなのだけれども、ボディガードとしてヒロインのナタを守るというボーイミーツガール。これを確実に読ませてくる。高い壁が立ちはだかっていても、約束したからと敵と戦うのは単純だけれど格好良い。しかも、登場するキャラクターたちが微妙に反則的な強さなので、いっそ清々しく爽快感があります。

 

戦いを三回も描いているのにだれることがなく、むしろ最後の戦いでは吸血鬼という圧倒的な存在に立ち向かう人間という構図が凄く熱くて良い。

 

また、戦闘描写がスタイリッシュなのだ。計算されているように無駄なところがないというか、世界観に則した技や力はあるものの、ゴテゴテと装飾を重ね合わせただけではないので、素直に受け取れる。作中にならあっても違和感が無いと思わされる。だから、読んでいて気持ちが良い。

 

面白かった。作品として安定していました。

 

 Presented by Minai.

クロス×レガリア 吸血姫の護りかた (角川スニーカー文庫)

クロス×レガリア 吸血姫の護りかた (角川スニーカー文庫)