Infinity recollection

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月だけが、私のしていることを見おろしていた。 (メディアワークス文庫) [感想]

月だけが、私のしていることを見おろしていた。 (メディアワークス文庫)

 

若いキャラクターが登場しないというのがまず驚きなのだけれど、それ故に20代、30代を購買層とした作品に仕上がっている。特に女性の視点で描かれていることもあり、女性向けということになるのだろうか。

 

三十路という節目を迎える手前、男性ならそこまで意識することもないのだろうが、女性は大きな分岐点として意識している人も多いのではないかしら。結婚という現実的な問題を考えることになり、大人の葛藤する姿が描かれていく。

 

そんな姿がもどかしくイライラした。何というのか、主人公の女性の考え方や行動原理が、読んでいてそうじゃないだろうと思ってしまうのだ。物語自体の展開は好きですし、不思議要素が入ってくるところも好みではあるのですが、主人公の考えを押し付けられているように感じて反論したくなる。

 

変な風にとらないで欲しいし、語弊になってしまうかもしれないが、不幸自慢とでもいうのだろうか。

 

どこか上手くいかないことから理由をつけて逃避していく、葛藤しているのは良しとしても、恋人云々でグダグダ言うのは、難癖をつけているようにしか映らなかった。ある意味で、女性らしいとも感じた。しっくり来るのは少女漫画、だろうか。

 

一人を追いかけて追いかけてと、ラブロマンスとしては王道ではあるのですよね。

 

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