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ご主人様は山猫姫〈9〉帝国崩壊編 (電撃文庫) [感想]

ご主人様は山猫姫 (9) 帝国崩壊編 (電撃文庫)

 

この作品は裏切らない。展開は王道でありきたりと言えばありきたりなのだろうが、それを確実に描いてくれる著者は流石だ。作中の登場人物が生き生きとしているので、展開が分かってもキャラクターがどのような行動を取るのかを想像させてくれるのだ。

 

伏龍とアイリーン。

 

表紙でもあるように、今回は二人が主役となっていた話であり、一気に距離が縮まっただけに不安にもさせる巻となりました。けれど、それ以上に気になった、美しかったのは光凛とミリンの何ともいえないこそばゆい距離感。

 

光凛がミリンに言った、月がきれいですね、とは彼らしい。教養がある光凛だから言える台詞であるだろうし、きっと本を読むのが好きなのでしょうね。読み手にしてもこういうことを入れられると胸が締め付けられる不思議な感覚にひたれます。まあ、時代設定云々は置いておきましょう。

 

細かいことを自然とやってくれる著者は素晴らしいですし、作品を信頼できてしまうから安心して読めますね。面白かった。

 

 Presented by Minai.